GSA(ジオスペースアドベンチャー) は「神岡鉱山の本物の坑道」と「スーパーカミオカンデ」や「カムランド」などの宇宙物理学最先端の研究施設を活用して行う、地中での探検イベント。ニュートリノの研究をしている施設「スーパーカミオカンデ」も見学できる。その機会は1年に一度。旦那が抽選に応募し、当選したという。そんなわけで、急遽、夏休みの予定に岐阜旅行が加わった。

 どうせならノーベル賞を受賞した物理学者、小柴昌俊先生が宿泊した旅館(茂利旅館)に泊まろうということになり、部屋も同じにしてもらうことにした。旦那によると、テーマは「ノーベル賞にふれる旅」だという。

ノーベル賞を受賞した小柴先生が定宿にしていた旅館では、部屋も指定! 続き間で広々
ノーベル賞を受賞した小柴先生が定宿にしていた旅館では、部屋も指定! 続き間で広々

食堂には小柴先生の直筆サインも
食堂には小柴先生の直筆サインも

 私は最初あまり乗り気ではなかったが、鉱山探検は予想外のおもしろさだった。娘は石をコレクションするほどの鉱石好きなので、懐中電灯を手に鉱山の壁にはりついて興味津々だった。

小さいときから鉱物大好きな娘は鉱山に大喜び。外では鉱石の販売も行われていたが、当然のように娘は購入していた
小さいときから鉱物大好きな娘は鉱山に大喜び。外では鉱石の販売も行われていたが、当然のように娘は購入していた

 スーパーカミオカンデを見学し、研究内容の解説も聞いた。子供には難しいかと思ったが、実物が目の前にあるせいか、後から聞いてみると、こちらが思っていたよりもはるかに娘も理解していた。実際に研究施設を見ると、その規模の大きさ、働く人の多さが実感できる。膨大な研究費や予算といった現実的な話を聞いて、"ノーベル賞"の重みを実感したようだ。子供達にとっても、実りのある旅だったと思う。

スーパーカミオカンデのドーム。水槽は直接見ることはできないが施設内に入れた
スーパーカミオカンデのドーム。水槽は直接見ることはできないが施設内に入れた

 夏休みが始まる前は、夏期講習や習い事で遊び足りないんじゃないかと心配してみたが、終わってみると、夏期講習にも喜んで出かけ、旦那プレゼンツのアカデミック旅行に行き、友達とも遊んで、娘の夏休みは充実しまくっていた。

 塾に行き始めて数か月。夏休みまで夏期講習があって、娘が腐ったりしたらどうしようかなと考えていたが、心配していたのは、どうやら小学校時代、夏休みはずっと遊び回っていた母親1人だけだったようだ。

(文・写真/石井和美)