男性不妊の原因は自覚症状がないものが多い

 男性不妊の原因には、「原因不明・勃起障害・精索静脈瘤・精路閉塞・染色体異常・射精障害・性腺発育不全など」があります。もし男性に不妊原因があった場合でも、ED (勃起不全) や射精障害を除き、まず自覚症状はありません。精液検査をして、初めて明らかになることがほとんどです。

男性不妊の検査とは?

 男性の不妊症の検査で最初に行うことは、精液検査です。 通常、2~7日間の禁欲期間の後、 マスターベーションで精子を採取していただきます。検査室では、射精された精液中の精子濃度・精子運動率・正常形態率などを調べます。この結果のことを「精液所見」といい、精液所見をもとに治療方針を決めていきます。

 その日の体調や、精液の採取のしかたによって、精液所見が異なることもあるので、精液検査は一回だけでなく、複数回行うことが勧められています。

 精液所見が良くない場合は、不妊治療に詳しい泌尿器科を受診する必要があります。できれば、日本生殖医学会の生殖専門医である、泌尿器科医を受診するとよいでしょう。(参考:「生殖医療専門医 都道府県別一覧」)男性不妊の検査を「ファーティリティチェック」「ブライダルチェック」といった名称で行っているクリニックもあり、忙しい男性でも検査に行きやすい配慮をしている所も増えています。

 男性不妊外来では、精液検査のほか、問診、視診・触診・内分泌検査・超音波検査などを行い、場合によってはより詳しい検査(染色体分析・遺伝子検査・MRI検査)を実施します。