高級機種を買うと、お米代の節約にもなる!

──味覚が子どもの頃にできると考えると、子育て中のDUAL世帯にとって何を選ぶかは重要ですね。

 そうなんですよ。前回も言いましたが、成長期の子どもがいる時期こそ、炊飯器にこだわったほうがいいと思います。

──ただ、安い炊飯器を買って、ういたお金をお米代に回した方が良いという考え方もできるのでは?

 いいえ。高い炊飯器を買うメリットは、お米代を安くできる点にもあるんです。

 高級機種は、安いお米を使っても、おいしいごはんが炊けるんです。だから、お米のランクを下げられる。そう考えると、子どもが食べ盛りの頃こそ、早く元が取れます。

 まだ子どもが小さいDUAL世代だと実感はないかもしれないけれど、中高生の男子は月に15kgくらいお米を食べるんです。そうすると、米を安くしただけで1カ月の米代が3000円くらい違ってきます。1年にしたら3万6000円。5万円ではなく8万円の炊飯器を選んでも1年で元が取れる計算になります。

 だから、前回も解説しましたが、子育て中は子どもの年齢に合わせて炊飯器を選ぶことをお薦めします。たとえばですが、3~4歳は食育でごはん本来の味を引き出せる三菱、小学生は成長時期だから早く炊ける東芝、そして中学生になったら安い米でもおいしく炊ける象印、といった選択もいいかもしれませんね。

 ごはんを食べる量が減ったとは言え、お米が日本人にとって主食であることはかわりません。先ほど、子どもの時に食べたごはんの話をしましたが、自宅で食べるごはんは子どもにとって何よりも大切な思い出の一つ。忙しいDUAL世帯こそ、子どもの年齢に合わせて、最新の炊飯器を使いこなしてほしいですね。

子供の年齢に適した炊飯器を買い替えるという考え方も
子供の年齢に適した炊飯器を買い替えるという考え方も

(解説/戸井田園子 聞き手/日経DUAL編集部 大谷真幸)

ショップ担当にも聞きました

 炊飯器の売れ筋は大きく3つに分かれます。価格優先の方は2万円前後、おいしいお米が食べたいという人は4万円前後を選ばれます。さらに釜などにこだわる方には6万円から7万円する炊飯器が人気です。
 仕事が忙しい女性に人気なのが「早炊きができて、おいしい」という機能を持つ東芝や三菱です。おいしいごはんを炊くポイントは「時間をかけて吸水する」「高温度で加熱する」「じっくりと蒸らす」という3点なのですが、「吸水」の時間を短くしてもおいしさを保てる機能を備えているので人気ですね。
 炊いたお米の味に関しては、お客様によってお好みが分かれます。休日には店頭で実際に試食などを行っていますので、機会があるなら試食をして食べ比べをすることをお薦めします。(ビックロ ビックカメラ新宿東口店 山藤純一さん)

(前編「炊飯器選びは、子どもの年齢で変わってくる」もお読みください)