前回は、子ども版NISAに入る前の準備運動として、今年から始まったNISA(以下、大人版NISA)についてご説明いたしました。いよいよ今回は「子ども版NISA」についてお伝えします。

NISA利用者の約6割は60代のシニア層

出典:金融庁「NISA口座の利用状況等について」
出典:金融庁「NISA口座の利用状況等について」

●NISAは誰が利用しているの?
 NISAの利用者の約6割は60歳以上のシニアです。20代では3.2%、30代では7.7%、40代でも12.7%と若い人の投資割合が低いために、若年層の貯蓄から投資の動きを加速させるために考え出されたのが「子ども版NISA」なのです。

子ども版NISAと大人版NISA、どこがどう違う?

●「子ども版NISA」とは?
 今年から始まった大人版NISAは、20歳以上の大人が対象で、「株式や投資信託でどんなにいっぱいもうかっても税金を払わなくていいよ」というものでしたね。では、「子ども版NISA」の条件は何でしょうか?

(1)対象予定者
 子ども版NISAの「子ども」とは、0~18歳を指します。でも、今のままの制度では、子ども版は18歳まで、大人版NISAは20歳からとなっていて、18歳~20歳の間に空白ができてしまいます。そこで、子ども版NISAが誕生したときには、大人版NISAの対象年齢が18歳以上に変わることが現在検討されています。

(2)投資金額の予定
 投資金額は、年間100万円が上限になる予定です。そして、子ども版NISAが誕生したときには、大人は子どもよりも多く投資できるように、大人版NISAの投資金額の上限も200万~300万円になることが検討されています。

 以上が現在検討されている要件です。なお、子ども版NISAは今後詳細が決まるため、内容が変わることもありますから、今後の動きにも注目してくださいね。