国際バカロレア(IB)の理念は、大人にも通ずるもの
国際バカロレア機構は1968年に設立され、国際バカロレアは、現在では世界148カ国、3882の学校で導入されている学習プログラムだ。3歳から19歳までの122万人ほどの子ども達が学んでいる。目的は、これからのグローバル社会を生き抜くために必要な「知性・人格・情緒・社会的スキル」を身に付けること。また、異文化の理解と尊重を重視するなど、世界をつなぐ「探究心・知識・思いやり」を育てることにも力を入れている。
GMNの講演で、坪谷さんが最初に説明してくれたのは、国際バカロレアの理念と、想定する10の学習者像についてだった。
国際バカロレアが掲げる10の学習者像とは、以下の通り。
これらが、国際バカロレアの核ともいえるもので、娘のクラスにも掲示されていた。
この10の学習者像は、私達、社会で働く大人が必要とする要素でもある。3~19歳までの学校教育において、単に勉強ができる人ではなく、社会に出て世界で働く人を想定しているのだ。
良い大学を出てほしいわけではなく、世界のどこでも生きていくことができる力を身につけてほしい……そう願っている親は少なくない。私も、このプログラムを通じて娘に身に付けてほしいものは、「世界で生きるチカラ」だと思っている。
国際バカロレアというと、一部のインター生や帰国子女だけの特殊な試験だと思われがちだが、実はそうではない。これから世界で戦うことになる多くの日本人にとっても、大切な要素だという。