芸能界最強の父娘といえば、タレントの関根勤さんと娘の麻里さんを挙げる人も多いと思います。いつだって仲が良さそうですし、ベタベタし過ぎない距離感も絶妙です。

子どもが悩み、ドロップアウトしそうになった時、
親と過ごした時間が歯止めをかける。

関根 勤

「jin-jour(ジンジュール)」関根勤インタビュー(労務行政研究所)

 関根さんは「子育てに関しては、僕はやり切ったという思いがある」と言っています。これはすごい言葉です。そんなことが言える父親が、今の日本に何人いるでしょうか? 

生きていることは面白くて素晴らしい

 子が生まれたとき、関根さんは父親として何ができるのだろうと考え抜いたのだそうです。まず決めたのは、次のようなことでした。

『生きていることは面白いんだ、すばらしいんだ』ということをたたき込むこと。だから、とにかく娘を笑わせました」

 裸になる、尻を振る。関根さんは手段を問わず、娘の麻里さんを笑わせ続けました。そうやって培ってきた父娘の時間が、今のいい親子関係を生んでいるのだと関根さんは語っています。

 誰しもが関根さんのように笑いのプロではありません。でも、パパやママがちょっとおどけた顔やポーズをするだけで、案外小さな子どもはケラケラ笑ってくれます。取引先の部長を笑わせるよりカンタンなはずです。

 忙しくたって、疲れていたって、ちょっと突き放されたって、子どもと笑顔で関わった分だけ、未来につながっていく。そう思えば、くじけずに頑張れるような気がします。さあ娘よ、パパが抱っこしてやろう!

(文/大山くまお)