親の獣の部分を見せちゃダメだよ

ピエール瀧

『親バカ本』(マガジンハウス)

 テクノユニット、電気グルーヴのメンバーであり、俳優としても活躍しているピエール瀧さんの言葉です。最近は『アナと雪の女王』吹替版のオラフ役としてもおなじみですね。ぎゅーって抱きしめて!

 1歳7カ月の娘を抱っこしようとすると泣かれてしまう演出家の細川徹さんに対するピエール瀧さんのアドバイスは、ついつい男性が取ってしまうリアクションについてのものでした。

注意するときも、大声を出さずに面白く

 いくら丁寧にわが子を抱っこしようと気を付けていても、パパはちょっとしたことで「うわっ!」とか「おおっ!」なんていう大人の男性としての“素の反応”をしてしまいがち。これが小さな子にとってストレスになっているのかもしれないという指摘です。

 瀧さんによれば、「ダメだ!」と声を上げてしまうときも「オヨヨヨダメヨ!」など怖くない感じにしないといけないとのこと。「獣の部分」という表現が面白いですね。瀧さん自身も子どもを風呂に入れたり、寝かしつけなどを行っていたりしたそうです。

 確かに、自分では気を付けているつもりでも、子どもと一緒にいるとき、ちょっとしたことでイラッとしたり、投げやりな態度をとったりしている部分があるかもしれません。いや、きっとある。抱っこを交代してもらえない時点で、ちょっとイラッとしていたりしますので。

 でも、そういう態度を、小さな子どもは敏感に察知します。過去には娘をキツく叱ったこともありました。ちょっとした父親の獣っぽい態度が、過去のイヤな記憶と結び付いてしまうのでしょう。