将来展望がどれほど明瞭かは、就労モデルの有無だけに左右されるのではありませんが、それが一つの(大きな)要因になっているとはいえるでしょう。ゆえに冒頭で紹介したようなイベントが実施されているわけですが、こういう「見せる」取組はそう頻繁には行えません。日々の家庭生活において、仕事について語らう機会を意図的に設けたいものです。こちらは、「聞かせる」「語る」の面での実践です。

 近年、若者の就労不全や職業意識の希薄さが問題になっており、 いわゆるキャリア教育が重視されているのですが、それは学校だけで行われるのではありません。家庭もまた、その重要な一翼を担っています。知識やスキルといった技能の伝授は前者が担いますが、職業観などの態度的側面の涵養に際しては、後者の役割の比重が高いといえます。

 仕事の話が出ましたので、次回も類似のテーマを取り上げましょう。第6回でチラッと予告しましたが、大卒者の正社員就職率が高いのはどの専攻かです。理系人気が高まっているといいますが、ホントに理系が有利なのか?男女の違いは? こういう関心に応えるデータです。お楽しみに