定塚 マスコミの方が来られると、霞が関とマスコミを最後にどうにかしなきゃいけないと言ってますけど(笑)。私自身も子どもを育てながら、こういう思いをしてきて、後輩にはこんな思いをさせたくないとずっと思ってきたのに、まだ後輩たちがこんな思いをしているというのはすごく忸怩たる思いで。これを機会に画期的に改善したいなと思います。幸いなことに首相官邸もすごく協力的で、内閣人事局の加藤勝信局長も、ただ数字を上げるだけじゃなく、女性の活躍と同時に、その根っこにある働き方改革をしっかりやろうと言ってくれています。これはすごく心強いですね。もうこれを機会にしっかり改革も進めるので、ぜひ応募してくださいと。

羽生 素晴らしい。これまで、働き方の改革の壁になっているのはなんだったのでしょう?

定塚 壁はいくつかあったと思うんですが、やっぱり一番大きい壁は意識の壁。もちろん個々に国会対応とか法律を作るのが大変とか、仕事が多すぎるということがあるんだけど、やっぱり霞が関全体の意識として短く働くのがいいんだという意識が徹底していない部分が大きいと思います。

 民間でも数年前まで一緒だったと思うんです。それが証券会社とか商社とか金融機関、そういうところがどんどん変わってきている。大和証券なんかも社長自ら7時にって言って、そんなことできるわけないとみんな言っていたのができるようになった。働き方を変える必要があるんだ、それがいいんだという意識改革をするというのが何より大切だと思います。