子どもは、親が思うよりたくましいし、どんどん成長してしまいます。親も、家事や育児の手際がだんだん良くなります。一時期は大変でも、いつか懐かしい思い出に変わるのだろうと、今は思えます。

普段遊べない分、大好きなパークではいつもプリンセスの格好で
普段遊べない分、大好きなパークではいつもプリンセスの格好で

 わが家の子ども達は今、高1と中1になりました。私は、日経DUALの読者の方々より少しだけ先輩だと思います。大変だった保育園時代ももう、懐かしくなってきたころです。
 ちなみに、1人目を産んで復帰したとき、公私ともに苦しんでいる私を見て、「仕事はいつでも辞めていいよ。育児に専念していいよ」と言っていた夫が、だんだん考えが変わっていき、2人目出産後は、家事と育児の分担について、私よりも丁寧に考えてくれていました。今では私が仕事を辞めることに大反対なんです(笑)。

やって駄目なら辞めればいい、そう思ってここまで続けられた

 私は、人事関係の部門で採用にも携わったことがあり、女性の後輩や部下も何人かいました。比較的若い世代の人達が出産に消極的だったり、初めから仕事と子育ての両立を諦めていたりという場面に何度も遭遇しました。「やってみようよ! やらなくちゃ分からないじゃない! やってみてから決めても遅くないよ」と、何度もそんな話をしました。

 私自身も、失敗を繰り返し、試行錯誤してきました。まさか自分がこんなに長く仕事を続けるとは思っていませんでした。「やってだめなら辞めればいい」という感覚でここまでくることができました。
 子どもの成長とそれに合わせて自分も少しずつ成長し、今の自分があります。苦労した分、大きな喜びがありました。夫婦で悩み、苦しみ、そして協力したからこそ、今の家族のカタチをつくることができたのだと思います。

(取材/日経DUAL編集部 長野洋子 ライター/西山美紀)