個室のインテリアは自分で選ばせることが大切

 小さいころは親と同じ空間で遊んだり勉強したりしていた子どもも、成長するにしたがって個室空間が必要になる。ただし、いきなり完全な個室を与えるのではなく、小学校入学前後の時期から家具などで緩やかかに仕切っていき、徐々に個室をつくっていくのがポイント。緩く仕切った「個室」だとしても、そこは子どもにとって自分だけの空間だ。子どもに部屋を与えるときは、ぜひインテリアも自分で選ばせてほしい、と河崎さんは話す。

 「子ども部屋の壁紙やカーテンを自分で選ばせると、子どもの部屋への愛着が強まります。その結果、子どもが部屋を自分で管理する能力が高まり、インテリアをコーディネートする力も高まるという研究結果が出ています」

 子どもにインテリアを選ばせると、ときに親の趣味と合わない色使いやデザインの空間になることも。そんなときでも、親の意見を押しつけるのではなく、子どもの感性を尊重してほしいという。

部屋を仕切っていなくてもこうした工夫でそれぞれの居どころを作ることができる
部屋を仕切っていなくてもこうした工夫でそれぞれの居どころを作ることができる

 「子どもはピュアな目でインテリアを選ぶので、プロもビックリするくらいセンスのいい部屋をつくる子も少なくありません。たとえ親から見ておかしな色だと思っても、親が勝手に手出ししないこと。例えば『壁紙は白でしょ』などと言って否定してしまうと、子どもが自己表現する才能の芽を摘んでしまうことになるのです」