料理だけでなく工作もできる「ツクル」キッチン

 テーブルの隣のキッチンに目を転じると、カウンターの背後の壁にはフライパンやお玉などの調理器具と一緒に、なぜかトンカチやドライバーなどの工具類も掛けられている。「ここは料理だけでなく、なんでも作れる『ツクル空間』です」――カウンターは工作もこなせるよう広く設計されている。

 料理を作るときには、カウンターにレシピが映し出される。天井のスピーカーからの音声ガイドが調理の手順も教えてくれるのが2020年風。特製カレーの材料や料理手順は、手すべてカウンターに表示されるので料理が苦手な人でも大丈夫だ。木ベラと間違えてトンカチを手に持つと、音声ガイドからツッコミも入った。

キッチンには材料や料理の手順などが映し出される。料理が苦手でも安心だ
キッチンには材料や料理の手順などが映し出される。料理が苦手でも安心だ

 さて出来上がったカレーをご飯にかけるわけだが、せっかくなのでインドの寺院風にライスを盛りつけたい。そんなときに使えるのが3Dプリンターだ。今はまだモノ珍しい機械だが、2020年には一家に1台はあるというぐらい普及しているのかもしれない。三井さんの家のキッチンにも、カウンターの下に3Dプリンターが置いてあり、タージ・マハル風な型抜きを自分で作れる。これにご飯を詰めてお皿に盛れば、カレーを食べるのがさらに楽しくなるというわけだ。

キッチンの下に設置された3Dプリンター
キッチンの下に設置された3Dプリンター

カレーの御飯の型抜きをプリンター出力して作るのだそうだ
カレーの御飯の型抜きをプリンター出力して作るのだそうだ