この悪循環を食い止めるためには、まず、できるだけ早くしっかりと炎症を抑えること、そしてうるおいを保つスキンケア、さらに皮膚への刺激を減らすことが症状コントロールのポイントとなります。
 ステロイド外用剤は、炎症を治す薬であり、アトピーそのものを治す薬ではありません。あくまでも対症療法ですので、ある程度炎症が改善されて、日常生活に支障がなくなれば、差し当たってステロイド外用剤の役目は終了と言えます。
 ただし、アトピー体質そのものが変わるわけではありませんので、炎症が再燃すればステロイド外用剤が必要になります。ステロイド外用剤を使用するに当たっては、どのようなときに、どのくらい使うのか、いつやめるのか、そのような基本的なことをよく理解し、体の部位、症状に合った強さのものを選ぶことが大事です。副作用を心配し、弱いものを漫然と塗ることがないようにしないといけません。また、保育園によっては、塗り薬の塗布をお願いできるところとできないところがあります。ケアの仕方は専門医とよく相談しましょう。

Q.子どもの熱が高くなると、けいれんを起こすのではと不安になります。けいれんが起きたときに親ができること、またやってはいけないことはありますか。

A.いざというときに慌てないために、けいれんのときの注意点を覚えておきましょう。

 これまでに熱性けいれんの経験がなくても発熱のたびに心配する方も多くいます。また実際にけいれんを起こしたことがあれば、発熱するたびに、また保育園から発熱の連絡が来るたびに保育園でなってしまったら…と心配は尽きません。
 初めてけいれんが起こったときは驚いてどうしてよいか分からないのが普通ですが、「まず落ち着いて、よく見る」ことが重要です。

 ほとんどの場合けいれんは数分で止まりますし、何かをしたからといって早く治まるものでもありません。次のような注意点が挙げられます。