鈴木 被写体を中心に置く「日の丸構図」ばかりだとワンパターンになってしまいます。子どもの位置をわざと中心からずらして撮影してみてください。それだけで印象が変わりますよ。

遊具を中心に、子どもを手前やや左に置いて撮った
遊具を中心に、子どもを手前やや左に置いて撮った

――遊具を中心にしたからといって、子どもの存在感が薄れるわけではないんですね。

鈴木 中心からずらすことで、かえって印象的になることも多いんですよ。スマホなら撮った写真をその場で確認できるので、いろいろな構図に挑戦してみてください。

 ただし背景に余計なものが写っていると台無しなので、無駄なスペースを省くことが必要です。そこで「スクエア(正方形)」で写真を撮ると、簡単にスペースを省けて、雰囲気のいい写真になります。iPhoneならば標準カメラでスクエア写真を撮れますし、Androidスマホでも「Instagram」など正方形で撮れる無料アプリがあります。

スクエアで撮ると、上よりも左右の無駄がなくなり主役が引き立つ
スクエアで撮ると、上よりも左右の無駄がなくなり主役が引き立つ

iPhoneでは標準のカメラアプリに「スクエア」撮影メニューがある。指を左にスライドすると、スクエア撮影に変更できる
iPhoneでは標準のカメラアプリに「スクエア」撮影メニューがある。指を左にスライドすると、スクエア撮影に変更できる

広い空を背景にして、伸び伸びした雰囲気を演出

――ブランコで遊んでいる姿を撮影するとき、鈴木さんはかなり下から狙っていましたね。どんな風に写るのか楽しみにしていたのですが、こんな迫力のある絵が撮れるんですね。

鈴木 普通のカメラだとファインダーがのぞけないので、地面すれすれから撮るのは難しいですね。ですが、スマホはオートフォーカスでピント合わせの必要がありませんし、無理な体勢でも写真が撮れるのがいいです。画面で確認しないで撮るのもアリ。撮ってからすぐにチェックして、ちょうどよく写るようにカメラの位置を調整しながら撮ってみるといいです。下の写真は、膝の高さぐらいから、画面を確認せずに撮ったんですよ。

ブランコ下から子どもたちを撮ってみました
ブランコ下から子どもたちを撮ってみました