「地方の実家への夏の帰省」は、旅行を兼ねた夏の一大イベント。しかし、共働き家庭では、長期休みを夫婦合わせるのが難しい場合も。そんなとき、子どもが小学生に上がったら「子どもだけで実家に帰省」「親より先に子どもが前乗り」という選択肢もあります。

 小さな夏の冒険をした子ども達は、ひと回り成長しているかも。実際に、子ども達を地方の実家へ祖父母合宿に行かせた経験のある読者2人にその様子を聞いてみました。

体験談その1 夏休みがバラバラな夫婦 お盆は義姉一家の帰省に便乗

【家族データ】

●大川さん(女性、仮名。埼玉県在住、40代前半、公務員/保育士)
●子ども2人(長女小2、長男3歳)
実家は夫婦ともに愛知県。都内に勤務する会社員の夫は残業が多く、毎晩帰宅が遅いため、学童&保育園の送迎から子どもの寝かしつけまでママ一人でこなしている。保育士の妻は月に数回の遅番勤務があり、長女が赤ちゃんの頃からお世話になっているファミリーサポートのお宅で夕飯までお世話になっている。祖父母に一切頼らず、ファミリーサポートを利用しながら、子どもを習い事にも通わせている。

――お子さんの夏休みはどうしていますか。

大川さん 普段と変わりません。長女は毎日お弁当を持って学童へ、長男は保育園に通っています。さらに長女は平日に2日習い事をしているので、赤ちゃんの頃からお世話になっているファミサポさんとは別に、学童と習い事先までの送りを別のファミサポさんにお願いしています。習い事が終わったらそのまま教室に待機させてもらい、仕事帰りに私がピックアップ。さらに、土日も1日習い事があります。

――なかなかハードな毎日ですね。

大川さん わが家は夫婦ともに実家が遠く、祖父母もそれぞれ仕事を持っているので、実家のサポートは受けられません。夫も忙しく、平日はほとんど私1人でやっている状態なので、ときどきふっと疲れを感じることもあります。そんなときは、職場に迷惑をかけないように調整して有給休暇をとります。それがだいたい、月1ペースであります。

 私は保育園に勤めているので、職場の同僚は子育て中の人も多く、職業柄理解もあります。「実家に一切頼らずにやってるのは、先生が初めてだよ」とも言われます(笑)。有給休暇を取ったときは、子どもを連れてお出かけというよりも、家でたまった家事をしたり、下の子は保育園を休ませて家でゆっくり過ごしたりして明日への鋭気を養うという感じですね。

夏は2年連続で“じじばば合宿”を敢行!

――お盆休みはとれそうですか。

大川さん お盆期間中にはとれませんし、夫婦の休みもバラバラです。なので、長女にはお盆に1人で愛知県の祖父母の家に行ってもらいます。お盆期間中って、学童保育に通う子が少ないんですよ。先生も子どもも少ないから、寂しそうで…。お盆くらいは夏休みらしい経験をさせてあげたいなと思ったのがきっかけです。