こんにちは。武蔵野大学講師の舞田敏彦です。島倉千代子さんの「人生いろいろ」ではないですが、人生は山あり谷あり。それぞれのライフステージでは、「いろいろ」なトラブルや悩みがついて回ります。私は統計を使って、その全体図を描いてみました。今回は、それをご覧に入れましょう。これをもとに、今のご自身の悩みを相対化していただければと思います。

 先日、2013年の厚労省『国民生活基礎調査』の結果が公表されました。本調査は毎年実施されていますが、2013年調査は3年に1度の大規模調査であり、対象者の生活意識についても詳しく尋ねています。設問の1つに、悩みやストレスがあると答えた者に対し、その原因を複数回答で問うものがあります。私は、寄せられた回答を合算して、その内訳が視覚的に分かるグラフをつくってみました。5歳刻みの年齢層ごとの内訳図です。人生各時期のお悩み一望図をご覧ください。

資料:厚労省『国民生活基礎調査』(2013年)
資料:厚労省『国民生活基礎調査』(2013年)

子ども期は学業や進学、友人関係の悩み

 段階ごとの特徴が出ていますねえ。子ども期ではやはり「学業・受験・進学」の悩みが幅を利かせていますが、「家族以外の人間関係」も比較的目立っています。このうちの多くは友人関係でしょう。仲間外れにならないか、いじめのターゲットになりはしないか…。こういう不安におののいているのではないでしょうか。これなんかはよく分かります。

 20代になると就職するので、「自分の仕事」の幅がうんと大きくなります。20代前半ではこの悩みが全体の4分の1を占めていますが、若者を使い潰すブラック企業が蔓延っている現況を思うと、さもありなんです。