民間サービスを自費で受けるのも手

 行政からの補助がないぶん料金はかさみますが、民間のクリニックで産褥入院をするという方法もあります。例えば、東京・聖路加産科クリニックでは赤ちゃんとお母さんのためのショートステイ(産褥入院)があり、生後8週間以内の赤ちゃんと母親を対象にしています(資料PDFはこちら)。料金は1日2万9000円(1泊2日入院の場合5万8000円)です(聖路加産科クリニックや聖路加国際病院で出産した場合は割引あり)。実際に利用された人に話を聞いたところ、サービスがとても良かったそうです。

 女優の小雪さんが韓国の施設を利用したことで日本でも認知度が上がってきた産後院ですが、今後、行政サービスと民間のサービスが共に増えてくれるとよいですね。

 先述したように、行政のケア事業を利用するには事前登録や予約の電話をかけ続ける必要があるなど、忙しい共働き夫婦にとってはお金以外にかかる負担が大きいもの。お金と手間を天秤にかけて、民間サービスを自費で受けるのも1つの手です。産後まもなくは本当に大変なので、家庭の状況に合った産後ケアサービスを利用できるとよいですね。

【FP花輪陽子からのアドバイス】

 行政の子育て支援サービスは意外とたくさんあるもの。母子手帳交付や自治体の訪問助産師サービスを受けるときなどにもらえる行政のパンフレットに隅々まで目を通しておくと、有益な情報収集ができます。

 また行政サービスを利用するには事前に下調べをし、事務手続きをしっかり行うことがポイントです。