子どもたちが習い事や塾に通うことが多くなる小学校中学年くらいになると、子どもたちにとって携帯電話やスマートフォンは急速に身近なものになる。さらに最近はゲーム端末や音楽プレーヤーでもネットの接続ができるものが多い。親が知らないうちにゲーム機や音楽プレーヤーでSNSを利用しているというケースも少なくない。「ネットはNG」と言っているだけではダメ。親が知っておきたいイマドキの子どものインターネット利用の現実と対処法をについて、DUAL世代の母親でもあるITジャーナリストの高橋暁子さんが解説します。

利用制限、管理が難しい「スマホ」

 子どものスマホ所持開始年齢は、最近は“小学校中学年”と言ったら、皆さんは驚かれるだろうか。デジタルアーツ調べ(2014年3月)によると、未成年者(10歳~18歳)のスマートフォン所有率は60.4%であり、半年で10ポイント上昇した。 小学生(10歳~12歳)は37.9%、中学生は55.3%、高校生は87.9%で、特に女子高校生は95.1%と最も高い所有率を示している。

 子どものスマホ利用は、何が問題なのだろうか。パソコンや携帯電話は、フィルタリングなどで子どもの利用を制限しやすかった。ところが スマホは携帯電話回線だけではなくWi-Fi(無線LAN)やアプリが使えるため、利用制限が難しいのだ。従来の携帯電話用フィルタリングでは携帯電話回線のみが対象であり、Wi-Fiやアプリ経由のネット利用までは制限できなかったが、最近はスマホ用フィルタリングも登場、利用できるようになってきているので知っておきたい。

スマホ以外の機器でネット接続する子どもたち

 と言っても、実際は「小学生にスマホなんて早い」と考える方がほとんどだろう。大抵の保護者は、子どもがスマホを利用してトラブルに遭っている現状を、新聞やテレビのニュースを通して知っている。LINEなどでトラブルに遭う例も耳にしているだろう。しかし、「スマホを持たせていないから安心」ということはない点には注意が必要だ。