ハッピーキャリアでは、起業家として成功している女性に受講生達のメンターになってもらったことがある。彼女達は最初、「起業といっても、私たちとは違って、フリーランスや個人のピアノ教室に近いアイデアばかり。考えが甘い」と厳しい意見だったという。

 しかし、講義を通じて、受講生たちのアイデアの斬新さ、小規模でも丁寧に仕事をしていきたいという思いを知るうちに、「今はそんな起業もアリかもしれない」と考えを変えていく人も少なくない。

 「起業と行ってもいきなり会社を設立するのではなく、個人事業として始めるケースも多い。しかし、自分のキャリアや好きなことを生かした起業は自分も楽しいし、お客様も喜んでくれる。みんなが幸せになれるスタイルではないか」と大内さんは言う。

SNSやコラボレーションでターゲットに訴求

 このように小規模からスタートする形の起業が増えているのは、FacebookやTwitterなどのSNS、ブログの普及も影響している。自ら発信することが簡単になったので、自分の興味があることをアピールする機会が増えた。そこから起業へつながるアイデアが生まれる。起業後も、ソーシャルメディアを使えば個人でも簡単に営業・宣伝活動ができ、潜在的なニーズの掘り起しも可能になる。

 「ただし、スモールビジネスであることには変わりがないので、起業した人たちにはコラボレーションを勧めています。たとえば、アクセサリー販売とウエディングサービスを組み合わせるとか。ハッピーキャリアの修了生たちが期を超えて交流できるような場を設けてネットワークを作っています」(大内さん)

 また、主婦だから起業できる、という面もある。