ハッピーキャリアプログラムは、これまでに1~6期生115人の修了生がいるが、そのうち約20名が起業を果たした。その事業内容は、人材採用・教育サポート、キャリアコンサルタント、フィットネス教室、子ども向け英会話教室、ハンドメイドアクセサリー教室など多様だ。

 受講生達を含めて、「女性の起業の特徴はニッチ、小規模、個人向けサービスであること」と大内さんは解説する。

 「主婦目線、女性目線から生まれる独自のアイデアで、今までになかったモノやサービスを提供している。女性は小さなことでも精いっぱいやり、手抜きをしない傾向があるから、固定客もつかめる。スモールビジネスだけれど、市場を開拓する可能性がある

 ただ、小規模ゆえに儲けが少ない。また「参入障壁が低い事業だと大手や競合他社にアイデアやノウハウを奪われる危険性もある」のも弱点だと大内さんは指摘する。

先輩起業家も認めた、小さく始める「甘い起業」

 大内さんによれば、起業の中には「これが起業?」と思えるようなものもあるという。

 たとえば、紅茶好きのある女性。自宅に友人を招いてティーパーティーを開いているうちに、何人かから「テーブルコーディネートやお茶の淹れ方などを教えてほしい」と言われるようになった。そこで、少額ながら受講料を取って「紅茶教室」にしてしまったという。

 ただ先を行く起業家達から見ると、その姿勢は「甘く」映る。

ハッピーキャリアプログラムでの授業風景
ハッピーキャリアプログラムでの授業風景