――これからの目標を教えてください

金城 今年5月に株式会社にしたので、来年中にはオフィスを構えたい。そしてインテリア商品のネットショップの開設、インテリアコーディネート部門の拡大などを考えています。

――これから起業を考えている人にアドバイスをお願いします

金城 起業を希望する人に「どれくらい稼ぎたいか」を聞くと、意外と答えられない人が多いんです。目指す年収を決めて仕事を考えるべきでしょう。年収100万円と600万円とでは、働き方が違ってきます。稼ぎたい金額を決めれば、やるべきことが見えてくるし、焦らずに事業を展開していけます。

 私は結婚して、夫がいるからこそ、起業に踏み切れたという面があります。結婚していなかったら、起業のリスクを負うことに躊躇したかもしれせん。こんな自由は女性にしかないんですよ!と声を大にして言いたいです。

 金城さんのように株式会社を作り、人を雇って事業を展開するのが従来の起業のイメージだが、最近はもっとゆるやかな、軽い気持ちで始める起業も多く見られるという。次回は、退職前の仕事で得たスキルを生かし、いい意味での「甘い起業」を実現した女性を紹介する。

金城貞美さん
株式会社ベイルインテリア代表取締役。甲南女子大学卒業後、ハウスメーカーに就職。結婚退職ののち、派遣スタッフとしてさまざまな仕事をしながらインテリアスクールで学び、株式会社アクタスに入社。チーフとして売場管理、新人育成などにも携わる。その後、インテリア事務所に転職。モデルルームのインテリアコーディネートの企画から設置までを担当した。2009年1月、インテリアコーディネート、整理収納サービス業務などを手掛けるBAIL.INTERIORを設立。同年10月から半年間、関西学院大学ハッピーキャリアプログラムを受講。2014年5月、株式会社ベイルインテリア設立。夫、中学生の長女、小学生の長男の4人家族

(取材・文/田北みずほ 写真/水野真澄)