その後、自宅をリフォームした設計士さんのご縁で、住宅をテーマにした情報番組『住人十色』(毎日放送)に出演すると、ブログのアクセスが増えて、多くの人に知ってもらえるようになりました。

 現在はインテリアコーディネート、整理収納サービスのほか、各種セミナーの運営を中心に事業を展開しています。「インテリアを変えることによって仕事の意欲が上がりました」「モノを収めると快適な暮らしになるとわかりました」「毎日笑顔でいられます」など、お客様からたくさんの喜びの声をいただいています。

関西人は所属より人となり重視。起業も人間性で勝負できる?

――起業ならではの仕事の苦労はありましたか?

金城 軌道に乗るまでは悩みの連続でした。具体的な仕事一つひとつについては相談相手がいない。いつも「自分にはセンスがないんじゃないか? このやり方でいいのだろうか?」と自問自答していました。セミナーの講師をしても、「講習料に見合った話ができただろうか?」と自分に自信が持てなかった。

 でもこれは、経験の積み重ねでクリアしていくしかないんですね。お客様にとっては「私はこれだけできます!」なんて、押しつけがましく言われるのも嫌でしょうから、「掃除嫌いだった私でもできるんですよ」と安心感を持ってもらうようにしています。

 常に謙虚に、感謝を忘れず、自分を客観的な目で見るようにしてきました。

――関西学院大学のハッピーキャリアプログラムは「起業コース」が特徴だそうです。関西の女性は起業に向いているのでしょうか?

金城 私が仕事をしていて思うのは、関西の人はフットワークが軽いこと。ブログで当社のことを調べて、私という人間を見て「いいんちゃうかな」と思ったら、仕事を依頼してくださる。有名な会社に属しているかということよりも、人となりやフィーリングを重視されているように感じます。だから無名の会社や個人事業主であっても、人間性で勝負できる土壌があるように思いますね。