――ご家族は起業されたことをどう思っているのでしょうか?

金城 家族は会社員の夫、中学生の娘と小学生の息子です。夫はすごく応援してくれています。「仕事はしてもしなくても好きにしていい」と言われていたのですが、結局、夫は私が笑顔で機嫌よくいてくれればOKのようです(笑)。

 私自身、楽しく仕事をしていればこそ家族にも優しくなれる気がします。会社員と違って、自分の都合でスケジュールを決められるので、子どもの学校行事は絶対にはずしません。子どもたちも私が仕事をがんばっているのがうれしいようで、進んで家事を手伝ってくれますよ。

まったく手応えがなかった1年目。「やっぱりあかんのかな……」

――起業したのは、関西学院大学のハッピーキャリアプログラムで学んでからですか?

金城 いいえ、その前から個人事業として、インテリアコーディネートの仕事をしていました。

 でも当時は、会社としてきちんとやっていきたいけれど、どうしたらいいのかわからず、知り合いから頼まれた仕事を細々としていただけ。そんなとき、地下鉄の広告でハッピーキャリアプログラムを知って、2期生として2009年10月から学び始めました。

 講義の中で、起業はターゲットを絞ったマーケティングや事業計画が必要だと教わりました。いろいろ考えていくと、インテリアコーディネートだけで収益を上げるのは難しいと気づき、暮らしに関わる何かがないか探したところ、「使いやすい収納や片づけ方法をお伝えするのもいいのでは!」と思いついたんです。そこでハッピーキャリアと同時進行で整理収納アドバイザー2級、1級、認定講師の資格を取りました。

 常に目標を定め、そのためのアクションプランを立てて実行する。これは会社経営に大切なことですが、ハッピーキャリアで学んだおかげでそのクセがついたと思います。

――ハッピーキャリアプログラムを終えてから事業はどうなりましたか?

金城 宣伝にブログを活用していましたが、1年目はまったく手ごたえがありませんでした。家で「やっぱりあかんのかな……」なんて、どんよりして。

 そんな私を支えてくれたのは、ハッピーキャリアで学んだ同期のメンバーたち。アラフォー世代が中心で、とにかくパワフルなんです。みんな成功してほしいから、お互いに厳しい意見も言い合うし、宣伝にも協力する。もちろん、起業している人もいましたから、みんなの奮闘ぶりには本当に励まされました。