体を動かす活動と屋内でじっとする静かな活動のバランスが大事

 また、好きな活動が、動きのあるものと静かなものの両方あるといいですね。公園で遊ぶ、というのが動きのあるものならば、家で本を読む、というのは静かな活動になります。動と静のバランスを保つことで、次第に穏やかになっていきます。日ごろから、子どもの「好きでたまらない」ことをいくつか意識しておきたいものです。

 たたいたり、かんだりすることは、逃避行動の一つです。でも、たたいたりする動的なものは、次第にエスカレートしてしまいます。例えば絵本を読んだり、折り紙をしたりするなど、静かに過ごせる時間を持っている子どもは、そこでもストレスを発散していきます。そして、そうした静の活動に親子で取り組むことは、気持ちを発散させるだけでなく、心の安定にもつながっていきます。

子どものストレスに今すぐ対応できる4つの行動

 そうはいっても、どうしたら止められるのか、は気になりますよね。すぐにできる4つの対応策をご紹介します。

1.まずは子どもに聞いてみる

 3歳ぐらいになると、たたいてはいけないことを分かっています。「どうしてたたくの!」と叱っても、理由は子ども達なりにあり、それを言葉でうまく伝えることはできません。禁止すると発散のエネルギーが出てきますので、「やらないで」と言うと、逆にやるようになってしまうこともあります。

 行動に移しそうになったタイミングで、「怒ったらかむの? たたくの?」と、自分の行動を意識化させることを聞いてみてください。保育園でも、子ども達が暴れそうになったら、「高い所に登る人―!」と聞くと、「登らないよー」と子ども達は言います。これも事前に、行動を自制できるようにしている言葉かけです。頻繁に続くようであれば、アプローチを変えてみるとよいでしょう。