「本当は、家族みんなで行きたいですが、あまりに“生まれたて”すぎてそうもいかず(苦笑)。とりあえず私だけ名古屋に単身赴任し、半年後、落ち着いた頃に家族を呼び寄せることになりました。その間は、普段の家事や育児は義母の協力を仰ぎつつ、週末は必ず家に戻って、妻をサポートする計画です」

(写真はイメージ。記事とは関係ありません)
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 配属先は、中部地区の営業部門の中枢となる部署。営業方針を立て、さまざまな企画を立案し、営業メンバーを取りまとめる「頭脳」の役割を担う。これまで以上に責任ある立場を任され、忙しくもなりそうだ。

 でも、忙しいのは願ったりだ。これから半年間、猛烈に働いて、誰にも文句を言わせないぐらいの成果を挙げて、少しでも育休を取りやすくしたい。そう思っているからだ。

 「このような『下地を整えないと育休を取れない雰囲気』を、ゆくゆくは何とか変えたいと思っています。僕が育休を取るのは、もはや決して家族のためだけではない。二の足を踏んでいる同僚や部下のためにも、先陣を切って取りたいんです」

 今まで抱いたこともなかった「出世欲」も、最近感じている。「自分が昇格したら、部下は育休を取りやすくなるでしょう?目指すはイクメンではなく、“イクボス”です!」