実際、霞が関で働く女性職員たちはどのような働き方をしているのだろうか。

 厚生労働省雇用均等政策課課長補佐の河村のり子さん、財務省関税局業務課課長補佐の中西佳子さんなど霞が関で働く女性有志が各省庁のおおむね入省10~20年目のキャリア女性123人を対象に実施した調査によると、一番下の子が3歳以下の場合は、半数以上が残業時間月20時間未満。7時、8時くらいには家に着くことが多いという。残業の少ないポストに配置したり、周囲が業務を引き受けるなど、「配慮」によってなんとか実現できている。

女性職員の残業時間

 2人の子どもを持つ河村さんも日中は必死に仕事をして、なんとか6時半くらいに仕事を切り上げ保育所にダッシュする日々だという。待機児童問題のあおりを受け、子どもたちは同じ保育所に入れなかったため、夫と手分けして迎えにいく。7時半頃に帰宅、走り回る子どもを追いかけ回して、食事を食べさせお風呂に入れる。寝かしつけたあとに残った仕事をこなしている。

 めまぐるしく忙しい時間が流れていくが、それでもその時間は子どもと触れ合い、正面から向き合えるとても大切な時間でもある。

下の子が4歳になると激増する残業時間、7割は月40時間以上

厚生労働省雇用均等政策課課長補佐の河村のり子さん
厚生労働省雇用均等政策課課長補佐の河村のり子さん

 子どもが3歳までは「配慮」によって、残業時間は比較的少なくすんでいるが、下の子が4歳以上になると、長時間労働が再び一般化してきてしまう。女性有志たちの調査によると、末子が4歳以上の女性職員の残業時間は7割近くが月40時間以上、80時間以上も1割近くに達する。仕事上の責任も増えるし、長期間第一線から外れていると貢献できないという不安も増す。役所側からすると「配慮」するためのポストも限られている。こういった状況のもとで、調査に回答した子どものいる女性職員すべて(100%)が仕事と家庭の両立について「困難や不安を感じたことがある」と回答、うち6割は「困難や不安を強く感じたことがある」と回答していた。