今回、取材した新BOPでは、学童クラブに登録している児童の数は圧倒的に1年生が多く、2年生、3年生と学年があがるごとに少なくなっていくという。特に1年生の場合は、夏休み終了時点がひとつのターニングポイントになっているようだ。

新BOP室の玄関。BOPにやってきた子どもたちは、名簿に丸を付けてから室内に入るようになっている
新BOP室の玄関。BOPにやってきた子どもたちは、名簿に丸を付けてから室内に入るようになっている

 常勤で子どもたちを見守る児童指導職員は、「やはり、夏休みは朝から夕方まで1日通うことになるので、そこまでは通わせたいという親御さんが多いですね。夏休みが終わったくらいから、親御さんの勤務の時間だとか、おじいちゃん、おばあちゃんのサポートの有無、あるいは習い事だとか、一人で帰宅できるようになったなど、いろいろな状況があると思いますが、学童クラブで18時15分まで見てもらわなくても対応できそうだと判断された場合は、BOPのほうに移行される方も多い」と言う。

 もちろん、こういった様々な条件を考慮して3年間、最後まで学童クラブで過ごす児童もいるが、学年が変わるごとに多くの親が、来年度も学童クラブに通わせるべきか、BOPに切り替えるべきか、我が子の成長度合いなどを見極めながら判断しているようだ。

 学童児童のスケジュールは、BOP児童が終わるまでは基本的におやつの時間以外は同じだ。「ただ遊ばせているだけではないのか?」といった保護者の疑問の声もあるが、これについて校長経験のある局長は、こう言う。

 「区のほうでも外遊びを推奨していますし、私どもも、集団で異学年の子どもたちが遊ぶことの価値を見いだしているので、できるだけ外で遊ばせるように心がけています」

 外遊びにも、大きく分けて2つあるのだとか。

 「子どもが自主的に遊ぶという面では、好きな遊びをこの指とまれじゃないですけれど、子どもたち同士で相談して今日は何をやると決めて、サッカーをしたい子はサッカーをする。遊びを通して自主性を育てるということになります」(局長)

 さらに、新BOPを“子どもたちの自主性や社会性、創造性などを育む場”と考えて、様々な工夫をしているのだという。

子どもの自主性・社会性・創造性を育む場として

 「子どもたちを自主的に遊ばせるというのはいい面がたくさんあるんですけれど、デメリットもある。それは、好きな友だち、あるいは気の合う友だちとしか遊ばないということです。やはり、人間性豊かな人格形成のためには、いろんな子どもと遊ぶことによって、自分と違う考えの人がいて、それをどういうふうに解決しようかとする、人間力的なモノがどうしても必要になってきます」(局長)

 こういった観点から、例えばドッジボール大会を開催するなど、月に何回かイベントを開いて異年齢のチーム編成にするなど、普段、自主的には遊ばない子ども同士を“意図的に”くっつけて遊ばせることで交流させるようにしているのだ。

 お互いに普段は遊ばない子どもたちが協力し合って一緒に遊ぶことによって、相手の良さに気づいたり、楽しかったという想いを共有することで交友関係も広がっていくようになるのが狙いだ。

 「よく見ていると、なかには特定の子どもとしか遊ばない子がいますよね。そういう子どもを、ちょっと包容力のある高学年の子どもと組み合わせて遊ばせることによって、『上級生ってスゴいなぁ』とか、『お兄ちゃん、お姉ちゃんってスゴいなぁ』って感じることで、子どもの人間関係を広げるのです。学校ではやることがたくさんあって、なかなか手が回らないのですが、こういった活動は新BOPだからこそできることなので、私たちは積極的に取り組んでいます」(局長)