正門から小学校内に入ると、一番奥の突き当たったところに新BOP室の建物がある。小学校の校舎は4階建てだが、新BOP室は、その校舎に併設する形で校舎建てかえ時に1階建てで建てられた。新BOP室1と新BOP室2のふたつの部屋があり、玄関に入るとすぐに子どもたちのげた箱がズラっと並んでいる。入口のすぐ脇には、小学校で言えば職員室にあたる「BOP事務室」もある。

 新BOP室1が、主に学童クラブに登録している児童が使う部屋で、新BOP室2はBOP児童と学童児童の双方が使える部屋になっている。とはいえ、前回、紹介したように2つの部屋が厳密に分かれているわけではなく、おやつの時間以外は誰でも2つの部屋を使って遊ぶこともできる。ただし、新BOPの子どもたちが帰宅する17時以降(冬時間は16時半)は、学童クラブの時間。残った子どもたちは新BOP室1に入って、静かに過ごすことになっている。

主に学童児童が使う新BOP室1。おやつの時間と、5時以降はこの部屋で過ごす
主に学童児童が使う新BOP室1。おやつの時間と、5時以降はこの部屋で過ごす

学童クラブの児童は連絡帳持参、BOP児童は名簿に自分で○をつける

学童クラブに所属している児童が使う新BOP室1のロッカー。ロッカーには児童の名前が記されている
学童クラブに所属している児童が使う新BOP室1のロッカー。ロッカーには児童の名前が記されている

 新BOP室1には、学童クラブに所属している児童が学童クラブにやってくる日には必ず持ってくる連絡帳が並べられている。ロッカーには、それぞれ、登録している子どもたちの名前がラベルに記入して貼られていて、棚には本が並んでいる。

 新BOP所蔵の本もあるのだが、それだけでは足りない。もちろん、小学校の図書室の本を自分で借りてくる子どももいるが、公立の図書館から団体貸し出しで定期的に借りて入れ替えることによって補っているという。

 一方、新BOP室2のロッカーには名前のラベルが貼られていない。学童クラブに登録していない全児童が利用できるので、誰がいつ使うかわからないからだ。学童クラブの児童は、出欠確認を行い、保育園と同じように連絡帳を必ず持ってくるのだが、BOPの児童は、クラスごとの名簿があって、そこに自分で丸をつけるといった形になっている。

新BOP室2。BOP児童と学童児童の双方が使う。校庭がオープンするまではこの部屋で遊ぶ
新BOP室2。BOP児童と学童児童の双方が使う。校庭がオープンするまではこの部屋で遊ぶ

 こちらの部屋は新BOP室1よりはスペース的には少し広めになっていて、棚にはブロックやボードゲーム、知育玩具のカプラやドミノ、レゴブロックなどのほか、おままごと用の道具やミニカー類、自由に工作して遊ぶための素材や道具などが整理整頓されて並んでいる。室内で遊ぶには、遊び道具がひと通り揃っているといった感じ。対象年齢が小学生になっているというだけで、揃えられた遊び道具のラインナップは、保育園とさほど変わらないといった印象だ。

 建て替えてまだ4年目ということで、室内はまだまだ新しくキレイで、南向きの窓からは日が差し込んで明るい。壁には、月間のカレンダーはもちろんのこと、スケジュールや校庭での遊びのルール、今月のイベント紹介などの張り紙が貼られている。部屋の片隅にはどうやら最近、メンコ大会が行われたようで、1年生から3年生まで、学年ごとに成績上位の子どもたちの名前が張り出されている。また、手洗い場には「手洗いをしっかりしよう」と手の洗い方のイラストが張り出され、麦茶を飲むときの約束事などもイラストと共に張ってあった。