中小企業にだって働き方の見直しはできる!

 「ボスだけが悪いんじゃないんです。24時間企業戦士やダメボスを支えている社会の風土はまだある。企業のトップの意識が変わるのと同時に、社会全体の意識も変わる必要があると感じています」(湯﨑さん)

 最後に、「中小企業ではそんなことできない、というのは嘘ですよ」と湯﨑さんが念押し。

 「広島県では、男性の育休取得者が出るとその企業に最大30万円を助成する『いきいきパパの育休奨励金制度』があります。実際、その助成対象企業の中には、社員15人規模の中小企業もある。そういった企業は、仕事の棚卸しができて、チームワークも強まっています。新しい働き方ができないというのは思い込みなんです

 「現場もトップも意識を変えれば、働き方は変えられる」――自らも育児をしながら仕事をし、パパやママ部下をマネジメントする組織人として実績を上げている3人のイクボス達は、うなずく参加者に力強いエールを送った。

(取材・文/日経DUAL編集部 長野洋子)