「仕事と育児・介護の両立」をテーマに開かれた分科会「イクメン・ケアメンになるために」では、東レ経営研究所 ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長の渥美由喜さんが、自身の仕事×育児×介護の経験を基にリアルな並立生活の実態と、介護社員を抱える企業が今後どう取り組んでいくべきかについて語った。
自身の職業人・家庭人・地域人としての経験を語る渥美由喜さん
妻と共働きをしながら7歳と4歳の子どもを育てている渥美さんは、5年前に実父が認知症と統合失調症を併発、介護生活を送ることに。その2年後には次男が難病になり、介護と看護、育児、仕事の生活が始まった。
「当時は95%退職を覚悟した」という渥美さんが並立生活を送れてきた背景には、状況を理解し、温かく応援してくれた上司の存在やITのフル活用で時間や場所の制限なく働けるワークスタイル、常に優先順位を考えながら「ワークもライフもマネジメントする」覚悟が大きかったと振り返る。
次ページから読める内容
- 15年後には介護の問題を抱える社員は30万人
- 社員の実態に寄り添い、支援策を打ち出していく
- 育児や介護に関わる社員が増えると企業価値は高まる
- 働きやすい社会にするために、企業、行政、家庭でできることは何か