試食してびっくり! 非常食の意外な落とし穴
避難所からいちばん近い公園まで5分ほど歩き、非常食を試食してみることに。
息子:ママ~! おなかすいたよ~!
まずは、定番の「カンパン」から。
息子:ボリッ! ボリッ! ボリッ!……ングング。……もう、いらない。
安田:え? おいしくない?
息子:だって、かたくて、パサパサしてるから……。
旦那:ウ~ン、確かに子どもには食べづらいかもねぇ。口の中の水分、全部持っていかれるもんね。
結局、息子が食べたカンパンは1個だけで、あとは中に入っている氷砂糖ばかりなめていました。
ちなみにLoさんによると、「カンパンは、蜂蜜を付けると食べやすくなりますよ」とのこと。
自衛隊でも、カンパンにはオレンジスプレッドを付けて食べるのが定番なんだとか。
やっぱり、ひと工夫必要なんですね。
息子:ママ~! おなかすいたってば~!
安田:はいはい! じゃあ、アルファ米を試してみよう!
アルファ米とは、炊き上がったごはんを乾燥させたもの。宇宙食として、日本人宇宙飛行士の食事にも利用されています。
安田:「お湯、または水を、袋内側の注水線まで注いでください」だって!
わが家には、お湯を沸かせるグッズはまだないので、水で作ってみることにしました。
息子:ぼくが! ぼくがやる~!
安田:こぼさないで、ゆっくり注いでね。
ところが! 言ったそばから、息子がペットボトルをひっくり返してしまいました。
息子:あぁ~! おみずが……。(しょんぼり)
安田:大丈夫よ! ほら、お米が炊ける分の水は入ったから。
でも。これが本当の災害時だったらと思うと……一瞬、凍り付きました。
災害時だったら、この子を怒鳴ってしまったかもしれない。
子どもには、事前に何度も体験させて、失敗だってしながら慣れさせてあげて、水の大切さも知ってもらおう、と思いました。
旦那:で、どれくらい待てば食べられるの?
安田:えっと……お湯で15分、水で60分待てば 出来上がり、だって。
旦那:えーーっ、1時間後!?
安田:……だ、大丈夫よ! 他にも、水で戻せば1分で食べられるお餅とかあるから。
旦那:だって、もう水がないよ。
安田:えっ、うそ!?……あ、そっか、お水減らしたんだった!
避難リュックに入れていた水は、280ミリリットル×1本のみ。
他は、ポカリスエットとお茶。
アルファ米1袋作るのに水を160ミリリットル使い、あとはこぼしてしまったので……
水がないと、このリュックの中の非常食、何にも作れませーーーーーんっ!!!!!
旦那:(あきれ顔で)…あのさぁ、これで本気で準備したの!?
息子:ぼく、おなかすいた……
安田:ごめん! もう一回! 防災ピクニック、やり直させてーーー!!!
こうして、初めての防災ピクニックは、散々な結果に終わりました…。
用意した非常食すら、食べられないとは…(涙)
旦那:防災ピクニック、面白かったから、またやろう! 今日のところは撤収!