世界を知るきっかけをくれたW杯

 4年ぶりのサッカーW杯、日本チームの結果は残念だったが、バンコクでも各国チームの応援で盛り上がりを見せている。バンコクの地下鉄駅構内には、W杯日本代表が登場。アジアの代表として戦う日本代表の試合は、タイ国内でも放送された。

 娘のクラスでもW杯の話題ばかり。英国出身の子は英国代表を、ギリシャ出身の子はギリシャ代表を、そして日本出身の娘はもちろん日本代表を応援している。私が小学生のころはまだ日本は今ほど強くなかったので、5大会連続出場という“W杯・常連国”になったこと自体に心底感謝した。やっぱり、母国を応援できることほど嬉しいことはない。海外で暮らしていると、なおさらそう感じるのかもしれない。

 今回のW杯は娘が知らない国も多数出場していたので、世界を知るきっかけになった。コートジボワール、ギリシャ、コロンビアの国旗を初めて知った子どもは少なくないだろう。

シールを集めることで出場国の国旗を覚える!?

 バンコクで子ども達の知識を増やすきっかけになったのは、学校で大流行したW杯のシールブックだった。『Official Licensed Sticker Album』というもので、どうやらイタリアのパニーニ社が世界中で販売しているものらしい。バンコクでは、セブンイレブン限定で発売されている(日本では販売されていないようだ)。

シールのパッケージ

各国の代表選手のシール

そして、日本代表のシール!

 シールブックには、すべての出場チームのページがあり、各国の代表選手達の顔写真シールを貼って完成させていく。1パックに5枚のシールが入って9バーツ(約30円)。この人気はすさまじく、売り切れの店が続出。

 1冊に貼るシールの総数は639枚! しかも、どのシールが入っているか分からないので、仮に120パック購入して600枚のシールを手に入れても、重なる選手が出てくるのだ……うまくできている。

 ただ、子ども達は、重なったシールを友達と交換することもまた楽しいようで、学校の休み時間には先生も交えて(先生も集めている!)交換大会が行われていた(笑)。

 このシールブックの力もあって、日本と同じC組のコートジボワール、ギリシャ、コロンビアだけでなく、ボスニア・ヘルツェゴビナやアルジェリアなど、出場国すべての国名と国旗が親の私まで分かるようになった。このシールには、なぜか国旗と選手名、所属チームしか書いていないので、国旗を覚えないとシールを貼れないのだ。実は裏に番号が書いてあるのだが、それを確認するよりも国旗を覚えたほうが早い。