雑菌だらけの台ふきん 天日干しや漂白、アルコールスプレーで除菌を

 このように清潔な食卓でも、雑菌が付いた台ふきんで拭くと、菌が増殖し、食品に付着しやすくなります。たった数十個程度の雑菌が、台ふきんによって増殖してしまう危険性があります。

 そのため、洗った台ふきんは天日干しをして雑菌を死滅させるか、漂白剤を使って清潔を保ちましょう。それが面倒な場合は、アルコールスプレー等で除菌するのも手っ取り早く、効果が高いです。

 また、台ふきんを使わずに、ティッシュやキッチンペーパーにアルコールスプレーをかけて食卓を拭くという手もあります。

 ペーパーを使い捨てにすれば衛生的ですし、高濃度アルコールによって、水拭きでは取りきれない菌まで除去し、食卓やキッチンを清潔に保つことができます。

 食卓にアルコールスプレーをシュッシュッとかけ、菌が死滅して動かなくなったところを、きれいな台ふきんやキッチンペーパーで拭き取れば、食卓の雑菌を除去しやすくなります。

 次回は、夏場のお弁当作りにおける、食中毒予防のための7つの具体的なアイデアを紹介します。

(ライター/西山美紀)

【監修】
アルコール除菌 ラボ@キッチン&食卓
一般家庭のキッチンや食卓における衛生意識を高め、アルコール除菌剤の正しい使い方を伝えていくことを目的に設立された研究所。家庭で安心して楽しい食卓を囲めるように、アルコール除菌による清潔なキッチンの環境作りを推進している。

●若宮寿子さん
栄養士・FCAJ認定フードコーディネーター、米国NSF HACCP9000コーディネーター、フードコーディネーター。
若宮ヘルシークッキングスタジオ主宰。企業の栄養指導、給食管理を8年間行った後、若宮ヘルシー料理教室を開始。あらゆる世代に向け、健康と美しさをサポートするヘルシー料理を雑誌・テレビで紹介。様々な企業、ホテル、レストランのフードコンサルティング・メニュー提案にも携わる傍ら、国際的な食品衛生管理手法HACCPに基づく衛生指導にも力を入れている。
※HACCPは、1960年代に米国で宇宙食の安全性を確保するために開発された食品の衛生管理の手法。この方式は国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機構(WHO)の合同機関である食品規格(CODEX)委員会から発表され、各国にその採用を推奨している国際的に認められた基準です。

●李憲俊さん
衛生微生物研究センター所長。韓国国立忠南大学助教授、一般財団法人食品薬品安全センター秦野研究所微生物学研究室を経て、1996年に衛生微生物研究センターを開設。研究分野は、「環境および各工業製品の汚染微生物の分布や特徴」「各工業製品の汚染、劣化防止法」「抗菌・抗カビ試験方法の改良」など。