前回の記事「食中毒から子どもを守る! 家庭でできる6つのポイント」では、食材を購入して調理、保存するまでを6つのステップに分けて、食中毒を防ぐための具体的なコツについてお伝えしました。
 調理をする際には様々な器具を使いますが、実は洗った“台ふきん”には、雑菌がたくさん付いていることをご存じでしょうか。それで食卓を拭くことで、知らず知らずのうちに雑菌を食卓にバラまいている危険性があるのです。
 「アルコール除菌 ラボ@キッチン&食卓」主催の、『キッチン・食卓まわりの衛生管理も学べる料理教室』にて、衛生微生物研究センター所長の李憲俊先生がなさった『台ふきんの雑菌と3秒ルール』のお話を基に、レポートします。

 キッチンをきれいにしているつもりでも、特に雑菌が集まっているのが台ふきんや食器用スポンジ、まな板、シンク、冷蔵庫の野菜室などです。

 台ふきんは、一度使った物を水洗いして、シンクの脇に干す方が多いことでしょう。食べこぼしやこぼれたソースなどを拭いただけで、特に汚い物を拭いたわけではないので、洗えばきれいになっていると思いがちです。

 そこで、実際に台ふきんを室内干しして、雑菌がどれくらい付着しているかを確かめてみました。

洗った台ふきんをそのままにしておくと菌が333倍に増殖!

【実験】
清潔な台ふきんで、食事後を想定して、食べかすなどが付着している食卓を水拭きする
→その台ふきんを水道水でもみ洗いし、絞る
→絞った台ふきんを、梅雨時を想定した気温25℃、湿度75%の室内環境で自然乾燥させる
→台ふきんに付着している雑菌数を、2時間ごとに採取・計測する

という流れで測定。

 この結果、雑菌数は、当初180個だったのが、8時間後に333倍(6万個)、12時間後には722倍(13万個)に増殖していたのです。

(出典:アルコール除菌ラボ@キッチン&食卓)
(出典:アルコール除菌ラボ@キッチン&食卓)

 さらに、一般家庭の台ふきんを回収して調べてみると…