妻の実家に娘と3人でお泊まりしていた夜のこと。僕はめったにない出張のために、翌朝3時に出発するという日でした。

 1時ごろ、洗面所に行った妻がなかなか戻ってきません。心配で寝室を出て行くと、妻がうずくまって動けなくなっていました。めちゃくちゃ焦りました。

 ただ、意識はあって返事はできる状態。#7119で救急相談をできることを思い出し、慌てて電話しました。症状を伝えると、救急車を呼ばなくてもよさそうだったのですが、近くの救急外来がある病院を教えてもらい、義父と共に病院に向かいました。義母は娘を見ていてくれました。

 当直の先生に診てもらい、急性胃腸炎との診断でした。心配する必要はないけれど、大事を取ってその日はそのまま入院することに。始まったばかりの仕事で、緊張やストレスなどあったのかもしれません。

 このとき2時30分。3時には出張に出なくてはなりません。出張は無理を言ってたくさんのアポイントをぎゅう詰めしたもの。簡単にキャンセルするわけにもいきません。でも妻が入院するというタイミングです。

 大きな心配はないというけれど付き添わなきゃ……、でもアポのキャンセルもつらすぎる……。

「仕事と私、どっちが大事なの」と言われたことはありませんが、よりシビアな状況で同じように問われている気がしました。

 悩んでいると、少し楽になった様子の妻が、「出張に行ってきていいよ」と言ってくれました。これは相当救われました。結局この一言で、出張に行くことに決めて慌ただしく出かけ、妻も翌日には退院。

 状況判断としては正解だったといいたいところですが、看病しなかった自分を肯定する気にもなれず。すごくモヤモヤした日が続きました。

俺たちのマリーシア

 幸いにも、これで妻との連係が崩れることはなかったのですが、こうしたことが続いて関係が破綻してしまっては、仕事も子育てもすべてが台無しになってしまいます。

 こうした厳しい状況を乗り切るには、何か工夫が必要です。