パパになる前は、「年中無休24時間体制」を名刺に刷って配っていた

 男性の育児参画に対して勉強が足りませんでしたし、知事になる前の経済産業省時代は、自分の名刺に「年中無休24時間体制」と刷って配っていたくらいのバランスの欠いた人間でしたから(笑)。

 価値観が180度変わったのは、やはり息子の誕生が大きかったかもしれませんね。うちの場合、出産が大変で、妻は36時間くらい分娩室にいたんです。私は仕事から駆けつけて途中から立ち会っていたのですが、そういう時は100%家族に集中したいと心から思いますよね。

 子どもができて、夫婦の対話も格段に増えました。今は妻の話をまず「よく聞く」ことが重要だとよくよく理解していますが、結婚当初は男性にありがちな「解決したがり」を発揮してしまい、愚痴を言っている妻に対して「ほな、こうしたらええやん!」とつい“アドバイス”。妻を瞬時に不機嫌にさせていましたね(笑)。今は、「うんうん、それは、大変やったなぁ」と“共感”に徹するようにしています。

月末に予定を妻へメール、サポート祖母には三世代旅行をプレゼント

月初から月末までびっしりと書かれた予定。帰宅時間を必ず明記している
月初から月末までびっしりと書かれた予定。帰宅時間を必ず明記している

 わが家も一組の共働き子育て家庭ですから、日経DUALは会員登録して記事をよく読み、勉強させてもらっているんです。

 夫婦間のスケジュールは自宅のカレンダーに書き込んで管理しています。月末に翌月のスケジュールがすべてわかった段階で、「1日会食なし19時帰宅、2日会食あり21時帰宅……」といったロングメールを妻に送っています。会食がない日は17時に家に帰ることもありますよ。

 京都から通ってサポートしてくれる妻の母には感謝しています。私は仕事で行けませんでしたが、先日は妻、息子、おばあちゃんの3人で沖縄に旅行に行っていました。普段、サポートしてもらうばかりですが、今後もこうして三世代で思い出を作っていきたいと思いますね。

 仕事にグッと力を入れたい時もあれば、家族を大切にすべき時期もある。その時々の事情に応じて、仕事と個人としての人生の充実を自分自身でマネジメントする。そんな「ワーク・ライフ・マネジメント」を私自身も重視していきたいと思っています。