羽生 試験問題をゲーム感覚で楽しめないとダメですね。
尾島 そうそう。
羽生 「こんな問題、分かんなくたっていいんだよ、将来生きていくには」なんて思っていたらできませんものね。
適度に距離がある共働きの母親がいい面もある
羽生 共働きの親御さんは時間がないというのが受験のハンディになると思いますが、中学受験は大丈夫ですか?
尾島 全然オッケーでしょう。だって、塾が基本やってくれるんだよ。
羽生 一々見なくてもいいんですか?「何々君、ここまで進んだわね」というようなコーチ役として。
尾島 子どもとはいえ、それが自分でできなかったらさすがにダメだよ(笑)。ただ、塾によっては、山ほどプリントがあるので、親がサポートしないとだめなとこともあるんだけれど、そうじゃなければ、共稼ぎだって何の問題もないと思うよ。ただ、「夫婦間の役割分担」は必要かもしれないね。夜遅くはあなた。朝早くは私、なんていうのでもいいし。
専業主婦でお母さんがべったりできるのが有利かって言えば、むしろ逆の面もあって、べったりくっつき過ぎるからよくないということもある。それよりは適度に距離のある共稼ぎの方がいい面もいっぱいあると思うよ。お母さんがべったりで、受験ばかりになっちゃって、叫び声が聞こえる家とかってよくあるでしょう。
羽生 あるんですか(笑)
尾島 わが子の受験のことしか見えなくなってしまうお母さんって、残念ながらいるんだよ。仕事で外の空気を吸うことが、適度な距離といいバランスを生んで、子どもにとってもプラスな面はあると思いますよ。
(構成 日経DUAL編集部 市川史樹)