仕事を優先し、結婚・出産を後回しにする女性の増加に伴い、不妊のリスクも増しています。「共働き夫婦で、第1子はできたけれど、第2子がなかなかできない」という“隠れ不妊”に悩んでいる人もいます。妊娠に関する正しい知識を、アラフォーで2児の子育て真っ最中、アメリカ・ボストン在住の産婦人科医、樽井智子(たるい・ともこ)さんが教えます。

自分でできる妊娠に向けた体づくり

 前回(「妊娠率が最も高いのは、排卵日2日前の性交渉」)は、家で自分でできるタイミング法についてお話ししました。妊活に取り組もうと考えている方々は、既に生活習慣、食習慣などにも気を付けていらっしゃると思いますが、ここで改めて、自分でできる、妊娠に向けた体づくりについてまとめてお話ししたいと思います。忙しい共働き夫婦でも、自分で心掛ければ“妊娠しやすい体”をつくることができるのです。

【禁煙】
 タバコによる健康への害は皆さんもよくご存じですよね? タバコは、心疾患やがん、慢性的な肺疾患などを引き起こします。そして、生殖機能にも悪影響を及ぼします*1-5)。

 例えば、妊娠中の喫煙は早産のリスクを上昇させ、胎児の発育を妨げ、その他の合併症を引き起こします。さらに、自然妊娠と体外受精などの治療のどちらにおいても、喫煙者は男性で10%、女性で11%、妊娠率が低下することが知られています。

 もし今あなたかパートナーがタバコを吸っているのであれば、まずは禁煙しましょう。もし難しいようでしたら、禁煙支援プログラムのある禁煙外来を受診して医師にご相談ください。

【アルコール摂取を控える】
 アルコール摂取により妊娠率は低下し*2,6)、流産率は上昇します。妊娠を希望する女性はアルコール摂取をやめるか、アルコールは月経周期の最初の1週間のみ(妊娠の可能性が無い・低い時期のみ)にすることが勧められます。

 また、妊娠中はアルコールの摂取は一切控えてください。妊娠中のアルコール摂取は、胎児性アルコール症候群といった先天異常の発症率を上げます。男性では、少量および中等量のアルコール摂取は妊孕力(【にんようりょく】。妊娠する力、妊娠しやすさ)には関係しないと言われています。

【カフェイン摂取を減らす】
 カフェインは、コーヒーやお茶、ソフトドリンクやチョコレートなどに含まれていますが、女性がカフェインを摂取すると、妊娠率が下がり、流産のリスクを上げるという研究(*3,7,8,9)がいくつかのグループによってなされています。カフェインの摂取は完全に控えるか、少なくともカフェインの入っている飲み物は一日に一杯に制限したほうが良いでしょう。カフェインの摂取は、男性の妊孕力には影響を及ぼしません。

次ページから読める内容

  • ビタミンAの過量摂取は先天異常の発症を増加させる
  • 肥満も低体重も妊娠しにくくなる要因
  • 子どもが授からないときは、いつ専門医を受診すればいい?

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