親子で囲んで楽しみたいアナログボードゲーム。前編記事「親子で熱狂できるボードゲーム、その選び方は?」では、ボードゲームの選び方と、保育園児の子どもでも遊べるゲームを紹介しました。今回は小学生のお子さんがいる家庭に合うゲームについて、東京・高円寺にある日本最大級のボードゲーム専門店「すごろくや」のオーナー丸田康司さんに教えてもらいました。

ルールが複雑なときは「音読」しながら皆で理解する

 オススメゲームを紹介する前に、まずは小学生の子どもとのボードゲームの楽しみ方について、確認しておきましょう。

 小学生になると、ゲームの勝ち負けにこだわる子どもが出てきます。ときには、負けが続いて不機嫌になることもあるでしょう。そんなとき、親が手を抜いて子どもを勝たせてやってしまいがちですが、親が本気でないことは子どもにも伝わります。「まず、その子が上達感を得られるレベルのゲームをしっかり選ぶこと。また、何度もやって勝ち負けに慣れること。優劣の検査をしているのではなく一緒に楽しみたいんだ、と子どもに伝わることが大切」というのが、丸田さんからのアドバイスです。

 小学生向けのゲームともなると、ルールもかなり複雑になります。親が読んで、子どもに教えてやろうとしがちですが、黙って読んでも途中で理解できなくなることもあります。「ゲームのルールは、家族の誰かが声に出して読み、それを皆で聞きながら理解していくのが良い」と、丸田さんは言います。

 例えば母親が音読してみて、読みながらわからないことがあったら、周りの家族に聞いてみましょう。また、音読を聞いている家族も、わからないところがあったらその場で質問するようにしましょう。そうやって読み進めていけば、全員が同じようにルールを理解できた状態になります。

 これから小学校低学年(1〜3年生)と高学年(4〜6年生)にわけて、それぞれにオススメのボードゲームをご紹介します。まずは小学校低学年からです。

必ず2枚の絵が揃う不思議な絵合わせ。「ドブル/Dobble」

 手のひらサイズの丸いカードには、カラフルなイラストが描かれています。時計、ネコ、月、サボテンなど、イラストは全部で50種類。1枚のカードには8種類のイラストが描かれていて、カードを2枚取り出すと、不思議なことに必ず1つは同じイラストが入っています。

 ゲームの遊び方は5種類。そのうち1つ、「アツアツのポテト」は、熱いポテトを手にもったように、メンバーは手に載せたカードを細かく振動させます。自分の手の中にあるカードと同じイラストを相手のカードの中に見つけたら、「ネコ」のように声に出して、相手のカードの上に自分のカードを載せましょう。先にカードがなくなたほうが勝ちです。

 基本的には、絵合わせゲームなので、ルールは簡単です。幼稚園児など小さい兄弟がいる場合にも、一緒に楽しむことができます。

[作られた国]フランス [実売価格(税込み)]1940円 [所要時間]20分 [遊ぶ人数]2〜8人 [年齢]7才〜大人