妊娠中の妻の体調が悪いときに事情を伝えた際、「そういうときは、早く帰ったほうがいいよ」と言って、快く送り出してくれた。
(46歳男性、製造、事務)

→パートナーとの関係の重要性を理解しているからこその発言ですね。おそらく、このボスは過去に妊娠中の妻へのケアが十分ではなく、イタイ目に遭ったのかもしれません(笑)。人は経験からしか学べませんから。

「頑張って」より「Take it easy」が効く場合もある

産休に入る直前に課長が食事に誘ってくれたのですが、食事の最後に出てきたデザートプレートに、「頑張って!」と書かれていました。応援してくれていて、また、サプライズだったこともあり、うれしかった。
(31歳女性、電気、研究・開発)

→サプライズ、うれしかったのでしょうね。うん、悪くないと思います。でも、もし僕が同じ演出をするのなら「Take it easy !」という言葉にするかな。だって、出産って本人からすると大プロジェクトだし、放っておいても力が入っちゃうものでしょう。

 上司に「頑張ってね」なんて言われたら、「頑張って産んで、頑張って復帰しなきゃ!(鼻息)」なんて気合い入っちゃったりしてね。だから、上司からは「気楽にね」って言ってあげるくらいがちょうどいいのかな、と僕は思います。

派遣社員として働いていたころ、派遣元の上司は30代後半の未婚女性の方でしたが、妊娠報告したら、「子どもを産んでくれる方はありがたいと思っている」と言ってくださいました。そういった職場の雰囲気があったからこそ、産休に入る直前まで働くことができ、育休取得の権利もいただくことができました。(34歳女性、食品・医薬、化粧品・専門職)

→これも、ロック! 1900万人と言われる非正規社員にとっても、妊娠・出産・育児は大切なテーマ。この上司は、お子さんがいらっしゃらない女性ということですが、広い視野に立って、このようなメッセージを伝えられるというのは素晴らしいですし、頭が下がりますね。

生まれてくる私の子がどんな子か、想像して笑って話してくれた。そんなことを考えてくれるんだとうれしかった。
(37歳女性、製造、事務)

→子育ては楽しい経験であり、上司自身が家族を大切にしているという姿勢が伝わってきたのでしょう。妊娠中の女性は不安ですから、「産んだ後の楽しみ」を自然体で教えてくれる上司には心を開くものだと思います。僕も管理職時代に部下が妊娠したときは、「大きくなったら、オレが絵本読んでやるからな!」と言っていました。

上司に妊娠を報告したとき、間髪を入れずに「おめでとう」といってもらったこと。この人が上司でよかった、と思った。
(42歳女性、マスコミ、企画・調査)

妊娠がおめでたいのは、当たり前です! うーん、上司から「妊娠おめでとう」と言われただけで「この人が上司でよかった」と感激してしまう日本の企業文化は、むしろヤバイですよ。逆に、この職場の他の上司だったら何と言うのか、気になります。

言葉というよりも、私が産休に入ることに対して興味がなさそうだった本部長から安産お守りをもらったのがうれしかった。
(36歳、情報処理、営業・販売)

→お守りですか。おじいちゃんみたいな行動ですねぇ。お守り渡すのもいいですけど、本部長として何か他にできることがあったかもしれませんね。きっと、何かしてあげたいという想いはあったのでしょう。

 さぁ、続いて、育休復帰後の感動の一言についても見てみましょう。