色々な展示にも子ども達が興味津々

 各校の教員が教えてくれる「体験授業コーナー」も大盛況だった。こちらは事前にWEBで予約する必要がある。当日は少し空きがあったので教室前で受付をしていたが、あっという間に席は埋まってしまった。それぞれの学校の先生が、テーマを設けて授業を行っており、子ども達は楽しそうに参加していた。

実際に授業が受けられるコーナーもほぼ満席
実際に授業が受けられるコーナーもほぼ満席

 技術科作品展示では、男子校らしい作品が並んでいる。中でも人気だったのは、芝浦工業大学中学高等学校のブース。レゴ・マインドストームを使い、赤い玉だけを取っていくロボットだ。小学生の男子が興味津々で周りを取り囲んでいた。

芝浦工業大学中学高等学校はロボット作りでも有名。大人気!
芝浦工業大学中学高等学校はロボット作りでも有名。大人気!

 講堂には制服展示もあった。ズラッと並んでいたので見たところ、トラディショナルなデザインの制服が多い。女子高は制服によって偏差値が変わるとも言われており、重大な関心事であるが、男子はあまり興味はないようだ。制服展示コーナーは閑散としていた。

女子の制服がないので地味なものでした……
女子の制服がないので地味なものでした……

次回は御三家校長によるパネルディスカッション「男子教育とは?」

 男子校というと、個人的には「お坊ちゃん」か「バンカラ」といったイメージだったが、最近の男子校は多様化していて、授業内容もそれぞれ特徴があり、どの学校も生徒の個性を大事にしていることに驚いた。少子化の影響もあり、学校側の危機感もあるようだ。ベビーブームで子どもが多かった時代とは、大きく様変わりしている。先生や関係者の話も聞いたが、その一生懸命さは心打つものがあった。

 わが家も男の子がいるので、今回は母親目線で色々回ったが、男子校ならではの良さもよく分かった。特に「うるさい女子がいない」ということで、伸び伸びできるというメリットも大きいようだ。

 男子進学校は「女子などにうつつを抜かさず勉強しろ!」とひたすら勉強に力を入れているのかと思っていたが、そうではなく、どこも男子だけの良さを生かした部活動や文化祭もさかんで、学生生活を楽しめそうだ。各種発表やパネルディスカッションに参加している生徒たちがイキイキしていたのも印象的だった。

 次回はメーンイベントだった麻布、開成、武蔵の校長先生達によるパネルディスカッションをレポートする。「どんな生徒を求めているか」という話は、大変興味深いものだった。次回(「御三家校長が語る、男子校で学ぶ神髄」)をお楽しみに!

(文・写真/石井 和美)