昨夜もオーストラリアにいる夫とFaceTimeで話しながら、去年を振り返っていました。夫が仕事を辞めると言ってから渡豪するまでの1年は、夫婦関係の破壊と再構築の1年だったのです・・・(第3回「小島慶子 私が大黒柱に? まじですか、怖い!」第4回「小島慶子 夫の生き方を真正面から考えてみた」

 共働き夫婦だった私たちは、仕事も子育ても二人で回しながらずいぶんしんどい場面もなんとか乗り切ってきました。助け合い、頼り合う日々がずいぶんと自分を鍛えてくれたという実感は、夫婦共に持っています。

 家事能力だけに留まらず、仕事でも大いに役立つ胆力とか技術力が身に付いたのです。DUAL夫婦は、みんなそうじゃないかなあ。

ボロぞうきんのようになりながら成長していくDUALな夫婦

 事情を知らない人は「共働きって子育ても家事も手抜きになりそう」なんて言うけれど、手抜きどころか、ギリギリ出来る精一杯をやりながら綱渡りで生きてるんだ! 毎度毎度が真剣勝負で、手を抜く隙間なんてどこにもないよ! って思っていました。

 仕事が終わって子どもを迎えに行き、ご飯を食べさせて宿題やら何やら、読み聞かせしてお話しして寝かせてから片付けをして、ようやく自分の仕事やら家計の処理なんかに取りかかって、深夜のリビングで夫と二人、ボロぞうきんのようにソファに座り込んで「いつになったら私たちは、この追いまくられる暮らしから解放されるのだろう」としみじみお茶を飲んだものです。

 いま、夫は月の半分は異国の地で一人で子育て。私は月の半分は日本で一人暮らし。以前とは全然違う状況になって、またそれぞれ、違う筋力がつきそうです。