子どもを塾に通わせる──そのきっかけ、理由は家庭によってさまざまです。この連載では普通のママ&パパに塾に通わせようと思った理由、塾に通わせてみて初めて分かったこと、驚いたことなど、等身大の体験談を紹介します。今回は1年生時ですでに学童保育になじめなかった娘を、3年生で塾に通わせ始めた家庭に話を聞きました。
塾に通い始めた理由は学童保育をやめるため
――田中さんは2年間通った学童保育をやめて塾に通わせることにしたそうですね。やはり中学受験を意識して、ですか?
夫 いえ、学童保育をやめたいというのが最大の理由でした。
――なぜ学童保育をやめようと思ったのですか?
夫 児童館に併設している施設で、1、2年生を中心に40人くらいの子どもがいました。そこには“お山の大将”を筆頭に、はっきりとした子ども同士の序列があったんです。小4の子が女子のグループのトップで、下の子に命令していました。
――いつからやめさせようと思っていたのですか?
妻 私は1年間通った時点で、もうやめさせたいと思っていました。「先生に隠れて意地悪する子がいる」と娘に言われたので。
夫 僕は最初、“行かせる”派でした。そういう場所でもまれるのもアリだと。
でも結構イメージと違うことがあって。やっぱり自分だったら行きたくないなと思ったんです。
例えば、学校が終わって学童保育に行ったら、まず宿題をやって、それからみんなで遊びましょうという場だと思っていました。でも実際は、スケジュール的なことは何もなく、本人任せになっていました。
年上の子が中心になって下の子を好き勝手に統率していたのもいかんなと。何で遊ぶか、誰を遊びに入れるかも4年生の子が決めたり。学校だといろんな友だちがいるけれど、娘が行っていた学童保育は同じ学校の女子4、5人の固定メンバーだったんです。
「学童には向き・不向きがあると思う」
夫 「仲間に入れなかったら、宿題やったり本を読んだり、好きなことをすればいいじゃない」って言ったんですが、上の子は長いものに巻かれるタイプ。のびのびできなかったようです。「あ~あ、今日も学童かあ」と言っていました。それで2年生のころには“やめさせる”派に転向しました。