図3は、5%刻みの度数分布図です。図中の数値は、各階級に含まれる学部の数です。浪人生率5%未満の学部は137、5%以上10%未満の学部は120というように読んでください。


*2013年春の入学者のデータ。入学者が100人未満の学部は除外。 資料:文科省『学校基本調査』(2013年度

 下が厚く上が細い「ピラミッド型」になっています。全体の6割に当たる257の学部が、浪人生率10%未満です。裏返すと、入学者の9割以上が現役生である学部ですが、文学部(9.4%)はこの中に含まれます。ほか、メジャーな学部の入学者の浪人生比率は、経済学部が11.2%、法学部が13.9%、工学部が16.5%、理学部が24.1%、農学部が25.0%、教育学部が13.6%という具合です。理系の学部で率が高くなっていますが、これは国立大学の比重が高いためと思われます。

 しかし激戦の学部もあるようで、上のほうをみると、浪人生率が35%を超える学部が10あります(赤色)。医療系や芸術系の学部の難易度が高いようです。医学部は図2でもみたところですが、「ゲージュツ」の道も厳しいですねえ。聞けば、国立の東京藝術大学はチョー難関だそうな。2013年春の美術学部絵画科の入試競争率は20倍、油画コースに絞ると28倍です(大学のホームページによる)。五浪(ゴロウ)くんや六浪(ロクロウ)くんも見かけるといいますが、さもありなんです。

 データで「大学受験の今」を可視化してみましたが、図1にみるように、総体としては受験競争の激しさは緩和されてきています。一部の大学・学部を除けば、「受験地獄」などいう言葉は死語と化しているといってもよいでしょう。

 このことは大学の大衆化、大卒学歴の価値が下落していることと表裏です。昔みたいに「大学を出た」というだけではダメで、そこで「何を学んだか」が問われます。「どういう付加価値をつけてくれるか」。偏差値のような物差しだけでなく、こういう点をも念頭に置いた、より慎重な大学選びが求められるところです。回を改めて、正社員就職率が高いのはどの学部かというデータもお見せしようと考えております。

 受験ネタが続きましたので、次回は趣向を変えて少年非行のお話です。非行少年にはどういう養育態度の親が多いか、家族の親密度と非行にはどのような関連があるか。こうした問題を取り上げる予定です。