「あー、よかった、うちの子は競争が激しくない時代で」と胸をなで下ろしている方もいるでしょうが、それは早計。今みたのは大学全体の入学者の傾向ですが、未だに競争が激しいランクの高い大学や学部もあることでしょう。文科省の『学校基本調査』から、入学者の現役・浪人構成を学部別に知ることができます。このデータを使って、図2を作ってみました。1.大学全体、2.難関といわれる国立大学、3.その中でも最難関の国立大学医学部について、入学者の現役・浪人構成を明らかにしたものです。

*国立医学部は,国立大学医学部医学科の数値である。

資料:文科省『学校基本調査』
*国立医学部は,国立大学医学部医学科の数値である。 資料:文科省『学校基本調査』

大学全体を見ると9割近くは現役生、国立大では浪人生も存在感

 現役生の部分を強調しましたが、この20年間で増えていますね。大学全体でみると、競争が激しかった90年代の初頭では6割ほどでしたが、現在では9割近くが現役生です。しかし、国立大学になるとその比重は減り、最難関の国立大学医学部では現在でも浪人生のほうが多くなっています。3浪以上の多浪(タロウ)くんも少なくありません。未だに入試競争が熾烈を極めていることが知られます。

 まあ、国立大学の医学部を目指そうというお子さんはそう多くないでしょう。では、文学部や経済学部のようなメジャーな学部の浪人生比率はどうなのか。410の学部について、2013年春の入学者の浪人経由者率を計算してみました。