日経DUALの人気連載陣と読者との交流が実現した日経DUALセミナー(東京ミッドタウンホールにて5月25日開催)は、大盛況のうちに幕を閉じました。

 「当日会場に行けなかった!」という方のために、特に盛り上がったハイライトの様子をレポートします。

 瞬時にして会場を優しい空気で満たしたのは、『ぐりとぐら』シリーズで知られる児童文学作家、中川李枝子さんのトークショーでした。

 戦争中に幼少期を過ごし、「道草はしてはいけなかったから、楽しみは読書だけ。文字が落ちていたら拾って読むような少女でした」と振り返る中川さん。本の世界を通じて子どもの魅力に惹きつけられ、「日本一の保母さん」を目指すように。

 学校卒業後に働き始めた無認可保育園「みどり保育園」は、開発前の広大な駒沢公園の片隅にあったそう。「子どもたちは遊びの天才。野っぱらで遊ぶよりも保育園は楽しいと子どもたちに思わせるにはどうしたらいいか、うんと考えて、子どもをよーく観察していたの」という日々が、やがて日本中を夢中にさせる絵本の創作へとつながっていきます。

 保育士として心がけていたのは、「子どもをよく遊ばせること」。頭と体と心を使ってよく遊ぶ子どもは、豊かな想像力を育んでいくのだと、参加者一人ひとりに語りかけるように話します。

子どもって、お母さんの力になりたいって思ってるの

 憧れの作家を前に涙ぐむ参加者もいる中、中川さんは軽やかに、そして、あたたかく、子育て中の共働き世代にエールを送ります。

 それでは中川さんが語ってくれたエピソードの中から、名言をご紹介します!

●「子どもはね、みーんな、お母さんが大好き。どんなことがあっても、親の悪口は言わないものなのよ。だから、お母さんがいつも明るい顔で笑っていることがとても大切。自信を持って仕事を楽しんでいらっしゃい」