【Q】 自然派食品宅配のメリットは何ですか

【A】 何といっても質が高い野菜が定期的に届くことです。「ニンジンやトマトは、今まで食べていた市販品よりずっと甘く、驚く人が多い」「野菜嫌いだった人が野菜好きになるなど食生活が変わった」などと各社はアピールします。

 もうひとつは価格の安定性です。各社は農家と「この量を×円で購入する」契約を事前に交わしており、天候不順などにより市場で野菜が高騰しても価格が変わりません。自然派食品宅配の野菜はスーパーより価格は1.2〜1.5倍高めですが、場合によってはスーパーより安いこともあります。

【Q】 各社の野菜はどういう形で提供されるのですか

【A】 旬の野菜を詰め合わせて定期的に配達する野菜セットと、欲しい野菜を自由に選べる単品販売の2種類があります。1品あたりの価格で比較すると、野菜セットの方が少し安いです。

 定期宅配の野菜セットをメインに提供するのが、オイシックス(おいしっくすくらぶ)とらでぃっしゅぼーや。一方、大地を守る会とパルシステムなどの生協は野菜の単品販売が中心ですが、野菜セットも取り扱っています。

 らでぃっしゅぼーやは野菜の基本セット「ぱれっと」を提供。2〜3人家族向けに7種類の野菜(普通サイズ)をセットにした「ぱれっと7選」(2365円)、野菜が12種類の「ぱれっと12選」(3283円)などがあります。果物や卵などを追加することも可能です。例えばある日の「ぱれっと」(ぱれっと7選プチ+果物)では、小松菜1束、にら1束、大根1/2個、キャベツ1/2個、プリンスメロン1個、長芋、スナップえんどう、ジャガイモなどが届きました。

 オイシックス「おいしっくすくらぶ」の野菜セット「おいしいものセレクトコース」は、旬の野菜を中心に約17品目入っています(内容によって4800〜5800円程度)。

 大地を守る会では、旬の野菜と果物が届く「ベジタ」(Sは1400円、Mは1700円、Lは2300円)が定番で、約3割の会員が注文しています。パルシステムにも野菜セットとして使い切りサイズの野菜が8品目入った「グリーンボックス8品」(約1000円)、有機野菜が8品目の「コア・フード有機野菜セット8品」(約1500円)などがあります。

らでぃしゅぼーやの野菜セット「ぱれっと」
らでぃしゅぼーやの野菜セット「ぱれっと」

【Q】 野菜セットが毎週届いても、食べきれるかどうか不安です

【A】 以前の自然派食品宅配には、必ず野菜セットを注文しなくてはならないサービスもありました。しかし、現在では、おまかせの野菜セットを強制的に購入する必要はありませんから、安心してください。

 また野菜セットには、珍しい品種や普段買わないが美味しい品種など、野菜との新たな出会いがあるのも事実。せっかくなら楽しんでみたいものです。

 各社の野菜セットの中で利便性が高いのはオイシックスです。定期宅配の「おいしっくすくらぶ」には野菜を中心としたセットが3種類がありますが、セットに入っている食材を自由に入れ替えたり、量を変えたりできます。たとえば、「ニンジンは買い置きがあるから、今週はセットのニンジンは削除する」といった具合にカスタマイズでき、無駄が出にくいのです。

 量や中身を自由に変更できるセットとしては、らでぃしゅぼーやの野菜と肉、魚、総菜をセットにした「らでぃっしゅクラブ」もあります。野菜9種類、果物2種類に肉・魚・総菜6種類のMセットが約5000円(内容によって変動します)。3〜5人家族向けのLセットは野菜12種、果物3種、肉・魚・総菜が7種類で約7000円です。

 我が家ではパルシステムを使っていましたが、野菜セットの内容を事前に確認してから、セットを頼むか単品の野菜を注文していました。旬の野菜が多いセットは、どうしても毎週同じ野菜が続き、飽きてしまうことがあるからです。なお単品販売でよく注文していたのは鮮度にこだわっている「産直いきいき品質」というシリーズ。今週はキャベツ、来週はレタスといったように、毎週品目は変わりますが、とにかく新鮮でしゃきしゃきとした野菜を楽しめました。