自分も上司も変えよう イクボスについて語り合う

 最後に、「DUAL式 イクボス養成講座」の連載を担当する、NPO法人ファザーリング・ジャパン ファウンダーの安藤哲也さんが登場。「自分も上司も会社も変えよう!子育て社員の働き方」のテーマのもと、安藤さんと羽生、DUAL編集委員・大谷真幸が「イクボス」について語り合いました。

右から、安藤哲也さん、日経DUAL編集長の羽生、編集委員の大谷真幸
右から、安藤哲也さん、日経DUAL編集長の羽生、編集委員の大谷真幸

 参加者の手元には「×・○カード」が配られ、安藤さんから出される質問に対して答える場面もありました。

 以下は、質疑応答タイムで、ある女性から寄せられた質問です。

 「私にはまだ子どもがいません。職場には出産後も仕事を続ける女性のロールモデルが一人しかおらず、自分はどうすべきか悩んでいます。実際、産後に早く帰宅する社員がいて、その分、ほかの社員にしわ寄せがあります」

ユーモアを交えて経験談を話してくれる安藤さん
ユーモアを交えて経験談を話してくれる安藤さん

 安藤さんの回答はこちら。

 「職場は長時間労働が常態化しているようですね。それは、女性社員に限らず、ほかの社員にとってもマイナスです。全員で問題を共有して、定時退社を目指せるといいですね。

 例えば、私のイクメン仲間は仕事の予定を書き込むイントラネット上の『スケジューラー』に、子どもの保育園の保護者会や妻のバースデーまで書き込んでいました。すると、子どものいない社員も、『コンサートに行く』といったプライベートの予定を書き込むようになったそうです。仕事の効率が落ちる夜は、全社員が早く帰ってリフレッシュしたほうが、生産性は上がります

 安藤さんが「今日付録としてお配りした『イクボス10カ条』を、ぜひオフィスの上司から見える場所に貼ってくださいね」と言うと、皆さん頷かれていました(「イクボス10カ条」の詳細は「この人の元で頑張りたい!と思わせるイクボスとは」「マイナス1でも業務を回せる上司のチームは強い」を参照)。

 DUAL読者が一同に集まり、感動あり、学びありの過ごすことができました。ご参加くださった皆さん、ありがとうございました! 今回参加されなかった皆さんも、ぜひ次回をお楽しみに!

安藤さんの質問に、「○・×カード」で回答する参加者
安藤さんの質問に、「○・×カード」で回答する参加者

(取材・文/日経DUAL 小田舞子、撮影/稲垣純也)