——そんな三浦さんなら、会社のママ社員から相談を受けることもあるんではないですか?

三浦さん 「そうですね。保育園からのお熱の呼び出しも私が行くので、今の職場は私が孫優先ということを知っている人が多いですから、同じようにお子さんがいる女性達と話すことも増えました。愚痴を聞くくらいしかできませんがね(笑)。いつも、みんな本当に頑張っているなと思って聞いています。私なんて融通が利く立場だから病気の呼び出しや遅い出勤も大丈夫ですが、第一線の女性達はそう簡単にいきませんよね。歓送迎会などの飲み会の出席だって、見てもらう人を確保するだけで大変そうです。彼女達が無理をしないで働ける環境がもっと整うといいですよね

息子夫婦から決められたルールは絶対。でも育児に口は出さない

——そんなにお孫さんの面倒を見ていて、お嫁さんや息子さんと衝突したり、イラッとくるようなことはありませんか?

三浦さん 「全くないですよ。そんなことあるんですか?」

——ええー!! ないんですか(驚愕)? ちっとも? 例えば、育児方針などで気になることがあったり、孫にこれをさせるようにというルールなどでぶつかったりということは?

三浦さん 「ルールというか、嫁からお願いされていることはありますよ。子どもには両親のことを“ママ”“パパ”ではなく、“お母さん”“お父さん”と呼ばせる、というようなことから始まって。テレビは40分以上見せない、パソコンやテレビゲーム類は触らせない、おやつもチョコなどの甘いものは食べさせない、大声で怒鳴ったりせずちゃんと話して説得する…などですかね。でも、別にイヤだとは思いませんよ。やはり親の育児方針を一番優先すべきだと思いますし、私は孫を見させてもらっていると思ってますから

——そうですか…(三浦さんが神のように思えてきた)。息子さんやお嫁さんとの連絡はどのように取り合っているんですか?

三浦さん 「基本的には送り届けるときに、保育園で言われたことを口頭で伝えています。でもね、保育園の連絡ノートを書いたり、保護者会に出たりはしませんよ。それはやっぱり親の役割だと思っているので。病気で家で見ているときは、病院で見てもらった結果や熱の様子などを嫁にメールで知らせるようにしています

——それは、お嫁さんも安心しますね。先ほど、保育園の後に勉強時間があるとおっしゃっていましたが、それも息子さん夫婦の依頼ですか?

三浦さん 「いえ、私が自分でドリルなどを買ってきて、20分程度で終わる量をやらせてるんです。勉強というより、机に向かう習慣付けのためだと思っているので。でも、ドリルを買ってきたら必ず嫁に見せます。『これをやらせてもいいですか?』というようなお伺いは、毎回していますよ

書店で見つけてきたドリルを孫達に毎日やらせている
書店で見つけてきたドリルを孫達に毎日やらせている

——そんなに勉強も見られていたら、もっとこういう教育をすべきだとか、孫の教育に口を出したくなりませんか?

三浦さん 「小学校も私立に入れるといいのにな、と思うことはあります。でも、妻ともいつも話すんですが、私達は年を取って先にいなくなりますから、孫達の育児に最終的な責任をとることができません。責任が取れないのなら、口を出してはいけないと思っています。だから、思っていても絶対に言いませんね。これだけ見てあげられるのも、今の仕事の状況と体力があるからです。ずっとはこうはできないよ、ということも息子たちには言っています