―― 女性が少ない会社での出産、そして仕事復帰。プレッシャーを感じたことは?

星野 自分が頑張り過ぎて、子ども達も頑張らせてしまうことになっても……と思うので、無理の無い働き方をしたいと思っていました。それでも、適当な働き方はもちろん許されませんから、月並みですが、とにかく目の前にある仕事を一生懸命やることを心掛けています。あとは「文句を言わない」。育児と仕事を両立していくうえで、妥協したり、不満に思ったりすることがあっても、色々と十分に配慮してもらっているのだから、それを声高に言うのは間違っていると思っています。

 会社はとても温かい人ばかりで、仕事はとても楽しいです。子育てに対する理解もありますし、様々な働き方があるという考え方が浸透していると感じています。

 また、私達ディベロッパーの仕事は、社員一人ひとりにかなりの裁量が与えられていて、若手でも自分で判断して仕事を進めていくことができる……。そういう仕事のやりやすさと周囲の人の良さというのは、働くママが仕事を続けていくうえで大切なことだと思いますね。

仕事が山積み……、悪阻が辛かった妊婦時代

―― 仕事も育児も楽しみながら両立している瞳さんですが、今までで一番大変だったことは何でしたか?

星野 出産後、仕事復帰してから大変だったことはあまり覚えていなくて……。ただ、1人目のときの悪阻は、とにかく辛かった。私の場合、今までで一番辛かったのは、妊娠時代だと思います。

 妊娠初期の悪阻の時期は、辛くて半分くらいは病欠をしてしまいました。会社に来ても、トイレに籠もってしまって。でも、まだ時短勤務をしていない時期で、周囲にも妊娠したことをまだあまり言っていなかったこともあって……。トイレから戻ってくると机の上にやらなくちゃいけない仕事の資料が山積み。あの時期は本当にしんどかったですね。

 それまでは、終電で帰ることもあるほどバリバリと好きな仕事に打ち込んできただけに、妊娠したときに初めての挫折を味わったというか……、思い通りにならないことが非常に歯がゆかったのを覚えています。